Q1 — 単一選択ECサイトは1つのAWSリージョンで運用する。1つのアベイラビリティーゾーンを失っても注文受付を継続する必要があり、リージョン全体の障害は今回の対象外である。大型セールでは通常の4倍まで負荷が増える。配送通知は最大10分遅れてもよく、必要以上の運用複雑性は避けたい。最も適切なアーキテクチャはどれか。
A. 2つのAWSリージョンへ全面展開し、両リージョンに固定台数を常時配置する。注文処理と配送通知はすべて同期処理のまま維持し、セール時も台数は変更しない
B. 複数AZにアプリケーションとデータ層を分散し、Auto Scalingで需要と障害時のキャパシティを確保し、配送通知は非同期化し、障害時ピークを含むサービスクォータを満たす
C. 単一AZに最大負荷を処理できる大きな固定構成を配置し、配送通知も同じ同期経路で処理する。AZ障害時はバックアップから同じAZへ復元して再開する
D. 複数AZへアプリケーションとデータ層を配置するが、通常時の固定キャパシティだけを用意する。配送通知は同期依存のままにし、サービスクォータは現在使用量だけで見積もる
答えと解説
答え:B
要件上の障害範囲はAZであり、リージョン障害までは求められていません。複数AZで業務経路を維持し、需要増加と障害時の必要キャパシティをAuto Scalingで扱い、遅延可能な配送通知を注文受付から切り離します。さらに、セール中のAZ障害でも必要量まで増やせるキャパシティ条件を成立させます。
Q2 — 単一選択注文システムはAWSリージョン全体の障害でも継続する必要がある。定義済みのRTOとRPOは短く、切り替え後は残ったリージョンが全トラフィックを処理する。分析処理は一定時間遅れてもよい。最も適切なアーキテクチャはどれか。
A. 1つのリージョンだけを複数AZにし、アプリケーションとデータをAZ間で冗長化する。リージョン障害時も同じリージョン内のAuto Scalingとフェイルオーバーだけで復旧できる前提とする
B. 別リージョンだけでも注文処理が成立する構成とRPOを満たすデータ状態を用意し、RTO内に正常な処理先へ切り替え、切り替え先で全トラフィックを処理できるスケーリング条件とサービスクォータを確保し、遅延可能な分析処理は必須同期経路から外す
C. 別リージョンへアプリケーションだけを配置し、通常時は小規模に待機させる。注文データと必須依存関係はプライマリリージョンだけに残し、切り替え後の全トラフィック用サービスクォータは確認しない
D. 2つのリージョンに同じアプリケーションを配置すれば信頼性要件は満たすと判断する。切り替え先の処理能力、サービスクォータ、必須依存関係、データ状態、遅延可能処理の分離は個別に確認しない
答えと解説
答え:B
リージョン障害が対象なら、切り替え先リージョンだけで注文処理の業務経路が成立しなければなりません。RTO / RPO、全トラフィックを収容するキャパシティとサービスクォータ、必須依存関係の独立性を同時に満たす必要があります。
Q3 — 単一選択注文システムは2つのAWSリージョンに展開され、RPOを満たすデータ保護とリージョン間フェイルオーバーが構成されている。通常時はリージョンAが全トラフィックを処理し、リージョンBは小規模な待機構成である。リージョンAが停止した場合、リージョンBのAuto Scalingは必要台数まで増やす設定になっている。しかし、リージョンBのサービスクォータでは必要台数の70%までしか起動できない。また、注文APIはリージョンAだけに存在する商品推薦機能を同期呼び出ししている。商品推薦は停止しても注文受付には影響させない要件である。リージョン障害時にも注文受付を継続するための最も適切な対応はどれか。
A. リージョンBのAuto Scaling最大キャパシティだけをさらに増やし、商品推薦への同期呼び出しはそのまま維持する
B. リージョンBで障害時に必要なキャパシティを確保できるようサービスクォータを含む制約を解消し、商品推薦を注文受付の必須同期経路から外す
C. 商品推薦だけをリージョンBにも配置し、リージョンBのサービスクォータ不足はAuto Scalingが自動的に吸収すると判断する
D. リージョン間フェイルオーバーを高速化し、商品推薦とサービスクォータの条件は変更しない
答えと解説
答え:B
このシナリオには2つの独立した不足があります。1つは、切り替え先リージョンが全負荷を処理するためのキャパシティをサービスクォータ上確保できないことです。もう1つは、停止を許容できる商品推薦機能が障害リージョンへの必須同期依存として残っていることです。フェイルオーバーやデータ保護が成立していても、この2条件を両方解消しなければ注文受付は継続できません。
Q4 — 単一選択ECサイトはリージョンAを通常系、リージョンBをフェイルオーバー先としている。リージョン障害時にも注文受付と決済は5分以内に再開する必要がある。一方、商品推薦は2時間停止してもよく、売上分析は12時間遅延してもよい。リージョンBでは、注文受付・決済に70単位、商品推薦に20単位、売上分析に30単位必要で、全機能を同時稼働すると120単位必要になるが、障害時に確保可能な容量は90単位である。注文データと決済に必要なデータ状態、リージョン間フェイルオーバー経路はすでに要件を満たしている。信頼性要件を満たすための最も適切なアーキテクチャはどれか。
A. リージョンBで全機能を同時に起動し、120単位必要でもAuto Scalingが設定されていれば90単位の利用可能容量を超えて自動的に拡張できると想定する
B. 注文・決済の70単位を優先し、推薦と分析は許容停止時間内で後回しにする
C. すべての機能を同じ可用性条件に統一し、リージョンBで120単位を確保できない限り、注文受付・決済もフェイルオーバーさせない
D. リージョンAのAuto Scaling最大キャパシティを増やし、リージョンBの障害時容量と商品推薦・売上分析の処理方法は変更しない
答えと解説
答え:B
すべての機能を同じ復旧条件で動かす必要はありません。注文受付・決済は5分以内の復旧が必須なので障害時ピーク70単位を優先して確保し、商品推薦は2時間停止可能、売上分析は12時間遅延可能という条件を使います。障害後に利用できる有限のキャパシティと各機能の許容停止時間を組み合わせ、必須業務を成立させる構成を選びます。
Q5 — 単一選択既存構成は、複数AZのアプリケーション、Auto Scaling、複数AZで利用できるデータ層、正常な処理先へのフェイルオーバー、障害時の必要量を収容できるサービスクォータによって、1つのAZ障害へ耐える要件を満たしている。新たにAWSリージョン全体の障害でもサービスを継続する要件が追加された。最も適切な設計判断はどれか。
A. 現在のリージョン内でアベイラビリティーゾーンを1つ追加し、既存のアプリケーションとデータ層をそのAZにも展開すれば、リージョン障害要件まで満たせると判断する
B. Auto Scalingの最大キャパシティだけを増やせば、既存の信頼性制御をそのままリージョン障害へ拡張できる
C. 保護する障害範囲をリージョンへ広げ、別リージョンでのデータ状態、必須依存関係、フェイルオーバー経路、障害時キャパシティとサービスクォータを一体として再評価する
D. DNSのTTLだけを短縮して切り替えを速くし、アプリケーション、データ、依存関係、必要キャパシティは現在のリージョンだけに残す
答えと解説
答え:C
障害範囲がAZからリージョンへ変わると、配置だけでなく、データ、依存関係、切り替え、キャパシティ制約まで新しい障害境界で成立しているか再評価する必要があります。既存の制御を1つ強化するだけでは、リージョン障害への業務経路は完成しません。