Cisco / CCNA 200-301 v2.0

試験項目 1.1 · CCNA-005

Distance / Signal Level

Copper Reach, Fiber Reach, Attenuation, Optical Tx Power, Optical Rx Power, DOM Threshold, DOM Verification, Signal-Level Diagnosis

このページのゴール

Cable / Opticの対応距離とSignal情報を仕様・Thresholdへ照合し、DistanceまたはSignal LevelがInterface/Cable Issueの原因候補か診断する。

このページで学ぶこと

  • Copper Reach
  • Fiber Reach
  • Attenuation
  • Optical Tx Power
  • Optical Rx Power
  • DOM Threshold
  • DOM Verification
  • Signal-Level Diagnosis

1. 距離は「銅線か光ファイバか」だけでは決めない

まず重要なのは、

銅線
→ 何m

光ファイバ
→ 何km

という1つの数値だけで覚えないことです。

正しくは、

使用しているEthernet規格
        +
ケーブル / 光ファイバ種別
        +
トランシーバー仕様
        ↓
対応距離を決定

します。

特に光ファイバでは、

同じコネクタ形状だから同じ距離まで通信できる

とは限りません。

トランシーバーの種類、光ファイバ種別、波長などによって対応距離が変わります。

2. 銅線Ethernetの到達距離

一般的なツイストペア Ethernetでは、100 mが非常に重要な基準です。

代表的な銅線Ethernetでは、機器間のケーブル長として100 mまでを前提とするものがあります。

たとえば、

スイッチ
  │
  │ ツイストペア
  │ 70 m
  │
PC

なら、距離だけを見れば100 m以内です。

一方、

スイッチ
  │
  │ ツイストペア
  │ 130 m
  │
PC

なら、

対応到達距離を超えていないか

を確認する必要があります。

3. 100 mを超えたら必ずリンクダウンとは限らない

ここで注意が必要です。

ケーブル長 > 100 m
       ↓
必ずリンクダウン

と考えてはいけません。

規格上の対応距離を超えた配線でも、状況によって一時的にリンクアップしてしまう可能性があります。

しかし、

仕様範囲外なので正常動作は保証されません。

症状として、

  • リンクがアップしない
  • リンクがフラップする
  • エラーが発生する
  • 通信が不安定になる

などが現れる可能性があります。

したがってトラブルシューティングでは、

実距離
    ↓
使用規格の対応距離
    ↓
比較

を行います。

重要なのは、

リンクアップしているから距離は問題ない

と決めつけないことです。

4. 銅線の距離の診断例

次のシナリオを考えます。

スイッチA
   │
   │ Cat ケーブル
   │ 実測約135 m
   │
スイッチB

症状:

リンクフラップあり
CRC エラーも増加

この場合、

ケーブルが135 m

という事実だけで根本原因を確定するわけではありません。

しかし、使用しているEthernet規格が100 mまでを前提としているなら、

距離超過は有力な原因候補

になります。

Page004で確認したCRC増加という情報とも整合するなら、さらに優先度を上げて調査できます。

5. 光ファイバの到達距離はトランシーバーごとに異なる

光ファイバでは銅線以上に、

トランシーバー仕様を見ること

が重要です。

たとえば、2種類のトランシーバーが同じようにSFP形状だったとしても、

トランシーバー A
対応距離 = 数百m

トランシーバー B
対応距離 = 数km

のように対応距離が異なる場合があります。

そのため、

SFPだから何km

という判断はできません。

確認するのは、

  • トランシーバー型番
  • 対応する光ファイバ種別
  • 対応距離
  • 必要に応じて波長
  • 実際の光ファイバ種別
  • 実際のケーブル距離

です。

6. 光ファイバ種別と到達距離

Page001でマルチモードファイバとシングルモードファイバを扱いました。

Page005ではそれを、

距離診断

に利用します。

たとえば、

トランシーバー仕様
MMF対応
最大到達距離 = 300 m

実配線
MMF
実距離 = 180 m

なら、距離だけを見れば仕様範囲内です。

一方、

トランシーバー仕様
MMF対応
最大到達距離 = 300 m

実配線
MMF
実距離 = 450 m

なら、

対応距離超過

です。

ただし具体的な最大距離はトランシーバーごとに異なるため、

300 m、10 kmなどの例をすべての光トランシーバーへ一般化してはいけません。

7. コネクタ形状だけでは判断できない

光ファイバ トラブルシューティングでありがちな誤判断が、

両方LC コネクタ
      ↓
互換性あり

です。

コネクタが物理的に接続できることと、

光 仕様が互換であること

は別です。

たとえば確認対象には、

コネクタ
光ファイバ種別
波長
対応距離
Tx / 受信パワー条件

などがあります。

Page005では、

コネクタが刺さるから距離条件も満たしている

とは判断しないことが重要です。

8. 減衰とは

減衰(Attenuation)は、信号が伝送路を進む間に弱くなることです。

光ファイバでは、

送信側
高い光パワー
    │
    │ 光ファイバ
    │
    ▼
受信側
低下した光パワー

という形で信号が減衰します。

減衰を増やす要因には、たとえば、

  • 光ファイバ 長さ
  • コネクタ
  • 融着接続
  • コネクタの汚れ
  • 不適切な曲げ
  • その他の光 経路 損失

などがあります。

したがって、

距離が仕様範囲内だから必ず十分な信号が届く

とは限りません。

9. 距離と減衰は関連するが同じではない

距離が長くなるほど、一般的には信号 損失も増えます。

しかし、

距離
=
信号レベル

ではありません。

たとえば2本の光ファイバリンクがどちらも100 mだったとしても、

リンクA
コネクタ正常
光ファイバ正常

リンクB
コネクタ汚れ
過度な曲げ

なら、受信信号レベルは同じとは限りません。

したがって光ファイバ診断では、

距離

だけでなく、

実際の光受信パワー

も確認します。

10. 光送信パワー(Tx Power)

光送信パワーは、トランシーバーが送信している光信号のパワーです。

DOMに対応したトランシーバーでは、Cisco 機器から送信パワーを確認できる場合があります。

たとえば、

光送信パワー
-2.1 dBm

のように表示されます。

この値を見る目的は、

値が大きい
= 良い

という単純判断ではありません。

そのトランシーバーに設定されているTx しきい値の範囲内か

を確認します。

11. 光受信パワー(Rx Power)

光受信パワーは、トランシーバーが実際に受信している光信号のパワーです。

光ファイバ トラブルシューティングでは特に重要です。

たとえば、

光受信パワー
-18.5 dBm

と表示されていても、

この数字単独では正常か異常か判断できません。

必要なのは、

現在の受信パワー
        ↓
そのトランシーバーの
High / Low しきい値
        ↓
比較

です。

同じ-18.5 dBmでも、使用トランシーバーの仕様によって正常範囲にも異常範囲にもなり得ます。

12. dBmの読み方

光パワーはdBmで表示されることがあります。

Page005では複雑なdB計算は必要ありません。

ただし、数値の大小関係は理解しておきます。

たとえば、

-3 dBm
-10 dBm
-20 dBm

なら、受信パワーとしては、

-3 dBm
  ↓
-10 dBm
  ↓
-20 dBm

下へ行くほど弱い

と考えます。

つまり、

より大きくNegativeになるほどパワーは低くなります。

ただし、

-3 dBmだから正常

あるいは、

-20 dBmだから異常

と絶対値だけで判断しません。

必ずしきい値と比較します。

13. DOMとは

DOM(Digital Optical Monitoring:デジタル光モニタリング)は、対応トランシーバーの動作情報を機器側から確認する機能です。

Cisco プラットフォーム / トランシーバーによって利用可能な情報は異なりますが、代表的には、

  • 温度
  • 電圧
  • レーザーバイアス電流
  • 光送信パワー
  • 光受信パワー

などを確認できます。

重要なのは、

すべてのトランシーバーでDOM情報が取得できるとは限らない

ことです。

使用プラットフォームとトランシーバーがDOMに対応している必要があります。

14. DOMをCisco IOS XEで確認する

Cisco Catalystなどでは、対応環境で次のようなコマンドを使用できます。

show interfaces GigabitEthernet1/1/1 transceiver detail

表示例を簡略化すると、

                 High Alarm  High Warn  Low Warn  Low Alarm
                 しきい値   しきい値  しきい値 しきい値

光送信パワー
Gi1/1/1  -2.1       1.0         0.0       -7.0      -9.0

光受信パワー
Gi1/1/1 -18.5      -1.0        -3.0      -18.0     -20.0

実際のしきい値値はトランシーバーによって異なります。

この例の数字を暗記する必要はありません。

見るべきなのは、

現在値がWarning / Alarm しきい値に対してどこに位置するか

です。

15. High / Low警告とAlarm

DOMでは、代表的に、

  • High Alarm
  • High Warning
  • Low Warning
  • Low Alarm

といったしきい値が表示されます。

イメージとしては、

高すぎる

High Alarm
────────────
High Warning
────────────
正常範囲
────────────
Low Warning
────────────
Low Alarm

低すぎる

です。

たとえば受信パワーが、

Low Warningより低い

なら、受信信号が弱くなっていることを示します。

さらに、

Low Alarmより低い

なら、より重大な状態として扱います。

16. しきい値を丸暗記しない

トランシーバーによって、

  • 出力パワー
  • 受信側 受信感度
  • Warning しきい値
  • Alarm しきい値

は異なります。

したがって、

受信パワーは
-10 dBm以上なら正常

のような万能な固定値はありません。

正しい考え方は、

実測値
    ↓
そのトランシーバーのしきい値
    ↓
比較

です。

CCNAでは数値を大量暗記するより、

与えられた仕様 / しきい値から正常・異常を判断できること

が重要です。

17. 低い受信パワーを診断する

次のDOM出力を考えます。

光受信パワー

Current     -21.5 dBm
Low Warn    -18.0 dBm
Low Alarm   -20.0 dBm

この場合、

Current = -21.5 dBm

は、

Low Alarm = -20.0 dBm

よりさらに低い値です。

したがって、

受信パワーがLow Alarm しきい値を下回っている

と判断できます。

このとき確認する候補には、

  • 光ファイバの距離
  • コネクタの汚れ
  • 光ファイバの曲げ
  • 融着接続 / コネクタ 損失
  • 光ファイバ / トランシーバー 互換性
  • リモート側送信パワー

などがあります。

18. 低い受信パワー(低い受信パワー)だけで距離超過と断定しない

受信パワーが低いからといって、

Rx Low
  ↓
距離超過確定

とは判断できません。

光ファイバが短距離でも、

コネクタ汚れ
光ファイバ曲げ
コネクタ 損失
リモート Tx異常

などで受信パワーが低下する可能性があります。

したがって、

受信パワー Low
      ↓
距離
      +
光ファイバ 経路
      +
リモート Tx
      +
互換性

を確認します。

距離は原因候補の1つです。

19. 送信パワーが異常な場合

リモート側の受信パワーが低い原因は、伝送路だけとは限りません。

送信側トランシーバー自体の送信パワーがしきい値を外れている可能性もあります。

たとえば、

機器 A 送信パワー
Low Alarm

機器 B 受信パワー
Low Alarm

という組み合わせなら、

機器 A側の送信出力低下

も有力な原因候補になります。

一方、

機器 A 送信パワー
正常

機器 B 受信パワー
Low Alarm

なら、

機器 Aから機器 Bへ向かう経路で、

  • 光ファイバ 損失
  • コネクタ
  • 融着接続
  • 曲げ
  • 距離

などを疑う材料になります。

20. ローカル Txとローカル Rxを直接比較しない

ここは非常に重要です。

2芯の光ファイバでは、通常2方向の通信があります。

機器 A                      機器 B

A Tx ───────────────────────→ B Rx
A Rx ←─────────────────────── B Tx

つまり機器 Aで表示される、

ローカル 送信パワー
ローカル 受信パワー

は、同じ方向の信号ではありません。

ローカル Txは、

A → B

方向です。

ローカル Rxは、

B → A

方向です。

したがって、

ローカル Tx = -2 dBm
ローカル Rx = -18 dBm

差 = 16 dB
→ リンク損失

と単純計算してはいけません。

同じ方向の経路 損失を考えるなら、

機器 A Tx
        ↓
機器 B Rx

のように、送信側Txと対向側Rxを対応させて確認する必要があります。

21. 方向ごとに診断する

次のようなDOM結果を考えます。

機器 A

Tx = -2 dBm
Rx = -19 dBm

機器 B

Tx = -3 dBm
Rx = -5 dBm

方向ごとに整理すると、

A → B

A Tx = -2 dBm
B Rx = -5 dBm

と、

B → A

B Tx = -3 dBm
A Rx = -19 dBm

です。

この場合、

B → A方向だけ受信パワーが弱い

可能性があります。

したがって、

AとBの間全部が悪い

とまとめず、

方向ごとに光 経路を確認

します。

22. 一方向だけ信号が弱い場合

2芯の光ファイバは送信方向ごとに別の光ファイバ 経路を使用する構成が一般的です。

そのため、

A → B 正常
B → A 異常

という状態が発生することがあります。

この場合、

  • B側Tx
  • B→A方向の光ファイバ
  • コネクタ
  • A側Rx

を中心に確認します。

Page002で扱ったPolarityそのものを再講義するのではなく、Page005では、

方向ごとの信号レベルを比較する

ことに注目します。

23. 高い受信パワー(高い受信パワー)も確認する

光ファイバ トラブルシューティングでは、

信号が弱すぎる

だけを見るわけではありません。

トランシーバーのしきい値には、

High Alarm
High Warning

もあります。

受信パワーが受信側の許容範囲より高い場合も、正常条件を外れています。

したがって、

パワーは高ければ高いほど良い

とは考えません。

正しくは、

トランシーバーが要求する範囲内に信号レベルがあること

が重要です。

24. 対応距離内でも信号レベルを確認する

次の構成を考えます。

トランシーバー 対応距離
10 km

実距離
2 km

距離だけを見ると十分余裕があります。

しかしDOMを見ると、

受信パワー
Low Alarm

だったとします。

この場合、

2 km < 10 km
      ↓
距離以内だから正常

と調査を終了してはいけません。

コネクタ汚れ、光ファイバ損失、曲げなどによって、短い距離でも信号レベルが不足する可能性があります。

つまり、

対応距離

と、

実際の信号レベル

の両方を確認します。

25. 到達距離超過と信号不足を比較する

状況 距離 受信パワー 判断
A 仕様内 しきい値内 距離 / 信号仮説の優先度を下げる
B 仕様超過 Low 距離超過と信号不足が整合
C 仕様内 Low 経路 損失やTx側などを追加確認
D 仕様超過 しきい値内 仕様外なので距離問題を候補から外さない

特にDが重要です。

現在信号がしきい値内

でも、

対応距離を超えている

なら、仕様範囲外であること自体は変わりません。

現在動いていることと、仕様準拠していることを分けて考えます。

26. 光ファイバの距離診断の例

次のシナリオです。

Site A
      │
      │ SMF
      │ 12 km
      │
Site B

トランシーバー 仕様:

対応距離
10 km

症状:

リンクフラップ

この場合、

実距離 12 km
>
対応距離 10 km

なので、

距離超過

は明確な不整合です。

さらに受信パワーがLow Warning / Low Alarm付近なら、症状との整合性が高まります。

27. 信号レベル診断の例

次のシナリオです。

対応距離
10 km

実距離
1 km

距離は十分範囲内です。

しかし、

リモート Tx
正常

ローカル Rx
Low Alarm

なら、

距離超過

だけを原因として考えるのは不適切です。

代わりに、

コネクタ
融着接続
光ファイバ 曲げ
光ファイバ 損傷
その他の経路 損失

などを確認します。

このように、

距離と信号レベルを別々の確認情報として扱う

ことが重要です。

28. 銅線と光ファイバの距離診断を比較する

観点 銅線 光ファイバ
到達距離判断 使用Ethernet規格とケーブル仕様 トランシーバー・光ファイバ種別・仕様
重要な確認 実ケーブル長 実光ファイバ 長さ
信号情報 通常はDOMのような光パワー確認はしない DOM対応時はTx/受信パワーを確認可能
距離以外の損失 ケーブル品質・物理条件 コネクタ・融着接続・曲げ等
診断 対応距離との比較 到達距離+光パワーの両方を比較

どちらも共通する原則は、

実際の構成
      ↓
仕様
      ↓
比較

です。

29. DOMが使えない場合

すべてのトランシーバーがDOMに対応しているとは限りません。

また、プラットフォームやソフトウェアによってコマンドや表示内容も異なります。

DOM情報が取得できないからといって、

信号レベル問題ではない

とは判断できません。

その場合は、

  • トランシーバー 仕様
  • 光ファイバ種別
  • 距離
  • 機器 / インターフェース状態
  • 別の測定手段

などを使って調査します。

つまり、

DOMは便利な確認手段ですが、DOMがなければ診断不能というわけではありません。

30. DOM Alarmを原因そのものと考えない

たとえば、

Rx Low Alarm

が出ているとします。

これは、

受信パワーがそのトランシーバーのLow Alarm しきい値を外れた

という確認情報です。

しかし、

Rx Low Alarm
      ↓
光ファイバの距離超過

まで自動的に決まるわけではありません。

原因候補には、

距離
コネクタ
汚れ
融着接続
曲げ
光ファイバ 損傷
リモート Tx
互換性

などがあります。

つまり、

DOM Alarm
=
根本原因

ではありません。

31. 距離 / 信号レベルの診断フロー

距離 / 信号を調査するときは、次の順番で整理します。

インターフェース / ケーブルの問題
        │
        ▼
銅線 / 光ファイバを確認
        │
        ├──────── 銅線
        │            │
        │            ▼
        │       使用規格を確認
        │            │
        │       対応距離確認
        │            │
        │       実ケーブル長比較
        │            │
        │       仕様超過か判断
        │
        └──────── 光ファイバ
                     │
                     ▼
              トランシーバー確認
                     │
              光ファイバ種別確認
                     │
              対応距離確認
                     │
              実光ファイバ 長さ比較
                     │
              DOM利用可能?
                │         │
               はい       いいえ
                │         │
                ▼         ▼
            Tx / Rx     他の確認手段
            しきい値
                │
                ▼
         距離 / 信号が
         原因候補として
         整合するか判断

32. よくある誤判断

「銅線Ethernetは100 mを超えた瞬間に必ずリンクダウンする」

誤りです。

100 mなどの最大到達距離は仕様上の上限です。

範囲外でリンクアップすることがあっても、正常動作が保証されるわけではありません。

「光ファイバなら距離を気にしなくてよい」

誤りです。

光ファイバでもトランシーバーごとに対応距離があります。

「SFPなら全部同じ距離」

誤りです。

トランシーバーによって光ファイバ種別、波長、到達距離などが異なります。

「受信パワーは高いほど良い」

誤りです。

High / Lowの両方に許容範囲があります。

しきい値内であることが重要です。

「-20 dBmなら必ず異常」

誤りです。

正常範囲はトランシーバーによって異なります。

そのトランシーバーのしきい値と比較します。

「ローカル Txとローカル Rxを引けばその光ファイバの損失が分かる」

誤りです。

2芯の光ファイバではローカル Txとローカル Rxは反対方向の信号です。

同じ方向を見るなら、

送信側Tx
      ↓
対向側Rx

を対応させます。

「距離が仕様内なら光ファイバリンクは正常」

誤りです。

コネクタ 損失、汚れ、曲げなどにより、仕様距離内でも受信パワーが低下する可能性があります。

「Rx Low Alarmなら距離超過」

誤りです。

距離は原因候補の1つです。

リモート Tx、コネクタ、光ファイバ 経路なども確認します。

「DOMが表示できなければ光信号問題ではない」

誤りです。

DOM非対応トランシーバーやプラットフォームもあります。

DOMの有無と、実際に信号問題が存在するかは別です。

33. CCNAでの判断ポイント

問題文に次の情報があれば注目します。

ケーブル長
対応距離
光ファイバ種別
トランシーバー Type
送信パワー
受信パワー
High Warning
High Alarm
Low Warning
Low Alarm
DOM
リンクフラップ

特に、

実距離
vs
対応距離

と、

実測信号
vs
しきい値

という2つの比較が重要です。

つまり、

距離の比較
      +
信号の比較

を行います。

34. Page005で覚える診断パターン

パターンA

銅線

対応距離 = 100 m
実測距離   = 60 m

→ 距離超過仮説の優先度を下げる

パターンB

銅線

対応距離 = 100 m
実測距離   = 140 m

リンクフラップ

→ 距離超過を原因候補として調査

パターンC

光ファイバ

対応距離 = 10 km
実測距離   = 12 km
受信パワー        = Low Warning以下

→ 距離超過と信号不足が整合

パターンD

光ファイバ

対応距離 = 10 km
実測距離   = 1 km

リモート Tx = しきい値内
ローカル Rx  = Low Alarm

→ 距離だけでなく光ファイバ 経路 損失を重点確認

パターンE

光ファイバ

機器 A Tx = 正常
機器 B Rx = 正常

機器 B Tx = 正常
機器 A Rx = Low Alarm

→ B → A方向の光 経路を重点確認

パターンF

Rx = -18 dBm

しきい値情報なし。

→ 数値だけでは正常・異常を確定しない

まとめ

距離 / 信号レベルの診断で重要なのは、

実際の値を仕様と比較すること

です。

銅線では、使用しているEthernet規格とケーブルの対応距離を確認し、実距離と比較します。

光ファイバでは、

  • トランシーバー
  • 光ファイバ種別
  • 対応距離
  • 実距離

を確認します。

さらにDOMが利用できる場合は、

  • 光送信パワー
  • 光受信パワー
  • High / Low警告
  • High / Low Alarm

を確認します。

信号レベルは、

高ければ高いほど良い

でも、

特定のdBmなら必ず正常

でもありません。

そのトランシーバーのしきい値範囲内にあるか

を判断します。

また2芯の光ファイバでは、

ローカル Tx
ローカル Rx

は別方向の信号なので直接比較しません。

同じ方向について、

送信側Tx
      ↓
対向側Rx

を対応させます。

Page005で身につける診断手順は、

伝送媒体 / トランシーバーを確認
        ↓
対応距離を確認
        ↓
実距離と比較
        ↓
DOMがあればTx / Rx確認
        ↓
しきい値と比較
        ↓
方向ごとに確認
        ↓
距離 / 信号レベルが
原因候補として整合するか判断

です。

距離だけ、信号だけで即断せず、仕様・実距離・Tx/Rx・しきい値を組み合わせる。

これが距離 / 信号レベル診断の基本です。

理解確認

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