Cisco / CCNA 200-301 v2.0

試験項目 1.4 · CCNA-024

IPv6 Address Assignment

Static / SLAAC / Stateless DHCPv6 / Stateful DHCPv6 / RS・RA / A・M・O flags / autoconfig / autoconfig default

このページのゴール

IPv6 Addressと関連情報がどの割り当て方式から得られるかを識別し、RA・DHCPv6・Cisco IOS Client Configurationが期待方式と整合しているか判断できるようにする。

このページで学ぶこと

  • 割り当て方式の識別
  • SLAACのRS / RAフロー
  • RA Prefix Informationの解釈
  • SLAAC /64要件
  • A flag
  • O flag / Stateless DHCPv6
  • M flag / Stateful DHCPv6
  • Stateless DHCPv6のAddress / 追加情報取得元
  • Stateful DHCPv6のAddress取得元
  • DHCPv6とDefault Routerの境界
  • Cisco IOS ipv6 address autoconfig
  • Cisco IOS autoconfig default
  • Cisco IOS SLAACとEUI-64の境界

ページ022では静的IPv6設定、ページ023ではModified EUI-64を確認しました。

ページ024では、

静的

SLAAC

ステートレスDHCPv6

ステートフルDHCPv6

というIPv6アドレス割り当て方式を識別し、

IPv6アドレス

プレフィックス

追加情報

デフォルトルーター

が、

RA

DHCPv6

静的設定

のどこから得られるのかを判断します。

例えば、

アドレス
→ SLAAC

DNS
→ DHCPv6

デフォルトルーター
→ RA

という組み合わせがあります。

一方、

アドレス
→ DHCPv6

DNS
→ DHCPv6

デフォルトルーター
→ RA

という構成もあります。

ページ024では、

期待する割り当て方式
↓
RA
↓
プレフィックス情報
↓
A/M/Oフラグ
↓
アドレス取得元
↓
追加情報取得元
↓
デフォルトルーター取得元
↓
Cisco IOSクライアント設定
↓
割り当て確認結果

の順に判断できるようにします。

1. IPv6アドレス割り当てを4方式で整理する

ページ024では、次の4方式を区別します。

静的

SLAAC

ステートレスDHCPv6

ステートフルDHCPv6

大きな違いは、

IPv6アドレスを
誰が決めるか

です。

整理すると、

方式 IPv6アドレス 追加情報 デフォルトルーター
静的 手動設定 設定依存 設定/RA等に依存
SLAAC RAプレフィックス + ホスト生成インターフェース識別子 RA等 RA
ステートレスDHCPv6 SLAAC DHCPv6 RA
ステートフルDHCPv6 DHCPv6 DHCPv6 RA

この表はページ024の基本です。

2. 静的割り当て

静的では、

IPv6アドレス
+
プレフィックス長

を明示的に設定します。

Cisco IOSであればページ022で確認した、

ipv6 address 2001:db8:10:20::1/64

のような設定です。

ページ024では静的設定構文を再講義しません。

重要なのは、

アドレス取得元
→ 手動/静的

と識別できることです。

3. SLAAC

SLAACは、

ステートレスアドレス自動設定

です。

ホストはルーター広告からプレフィックス情報を受け取り、そのプレフィックスとインターフェース識別子を組み合わせてIPv6アドレスを形成します。

基本流れ:

ホスト
↓
ルーター要請

ルーター
↓
ルーター広告

ホスト
↓
プレフィックス情報を処理

ホスト
↓
インターフェース識別子を用意

ホスト
↓
IPv6アドレスを形成

です。

4. RSはRAを早く取得するために使う

ルーター広告はルーターから定期的に送信されます。

しかしホストはリンクへ接続した直後などに、

ルーター要請
RS

を送信することで、RAを早く取得できます。

流れ:

ホスト
 -- RS -->
ルーター

ホスト
<-- RA --
ルーター

です。

したがって、

SLAAC
=
RAを待つだけ

と限定しません。

ホストはRSを使用してRA送信を促すことができます。

5. RSがIPv6アドレスを配布するわけではない

RSは、

IPv6アドレスをください

というDHCP要求ではありません。

RSの役割は、

ルーター広告を
早く送信してもらう

ことです。

アドレス形成に利用するプレフィックス情報は、

RA

側から得ます。

6. RAには複数種類の情報がある

ルーター広告には、アドレス割り当てに関係する複数の情報があります。

ページ024で重要なのは、

デフォルトルーターに関する情報

Mフラグ

Oフラグ

プレフィックス情報オプション

です。

そしてプレフィックス情報オプション側には、

プレフィックス

プレフィックス長

Aフラグ

などがあります。

重要なのは、

A/M/O

を全部同じ場所のフラグとして扱わないことです。

7. M/OはRAヘッダー側

RAヘッダーには、

M
管理対象アドレス設定

O
その他設定

があります。

概念的には、

RAヘッダー

M = ?
O = ?

として読みます。

8. Aフラグはプレフィックス情報オプション側

Aフラグは、

自律アドレス設定フラグ

です。

これはRAヘッダー全体ではなく、

プレフィックス情報オプション

ごとに存在します。

例えば、

RAヘッダー
M=0
O=1

PIO 1
2001:db8:10:1::/64
A=1

PIO 2
2001:db8:20:1::/64
A=0

という状態も構造上考えられます。

したがって、

Aフラグ
=
RA全体に1つだけ

とは考えません。

9. A=1はそのプレフィックスをSLAACに利用できることを示す

プレフィックス情報オプションで、

A=1

なら、そのプレフィックスはステートレスアドレス自動設定に利用できます。

例えば、

プレフィックス
2001:db8:10:20::/64

A=1

なら、ホストはこのプレフィックスをSLAACアドレス形成へ利用できます。

一方、

A=0

なら、そのPIOをSLAACアドレス形成には使用しません。

10. Aフラグだけではアドレス完成まで分からない

A=1だからといって、

完成IPv6アドレス

がRA内にそのまま入っているわけではありません。

RAが提供するのは、

プレフィックス情報

です。

ホスト側で、

プレフィックス
+
インターフェース識別子

を組み合わせます。

したがって、

A=1
=
RAが完成アドレスを配布

ではありません。

11. SLAACではプレフィックス長との整合が必要

ページ020で確認したとおり、自律アドレス設定では、

プレフィックス長
+
インターフェース識別子長さ
=
128

となる必要があります。

CCNAで扱う一般的な64ビットインターフェース識別子のリンクでは、

プレフィックス
64ビット

インターフェース識別子
64ビット

です。

したがって、

/64

が重要です。

12. A=1でもプレフィックス長が不整合ならSLAACに使えない場合がある

例えば、

プレフィックス
2001:db8:10:20::/60

A=1

だったとします。

CCNAで扱う一般的な64ビットインターフェース識別子を使用するリンクで、

60 + 64
=
124

なので128ビットになりません。

したがって、

A=1だから
必ずSLAAC成功

とは判断しません。

ページ024では、

Aフラグ
+
プレフィックス長

をセットで確認します。

13. SLAACアドレスのインターフェース識別子は一般にはEUI-64固定ではない

ページ023ではModified EUI-64を学習しました。

しかし一般的なSLAACについて、

SLAAC
=
必ずModified EUI-64

とは判断しません。

ホストのインターフェース識別子生成方法は実装によって異なる場合があります。

したがって、

RAプレフィックス
+
ホストが生成したインターフェース識別子

という表現を基本にします。

14. ステートレスDHCPv6

ステートレスDHCPv6では、

IPv6アドレス
→ SLAAC

追加情報
→ DHCPv6

という役割分担になります。

代表的な追加情報は、

DNSサーバー情報

などです。

つまり、

DHCPv6を使う
=
DHCPv6からIPv6アドレスを取得

とは限りません。

15. ステートレスDHCPv6の典型フラグ

CCNAで扱う典型的なステートレスDHCPv6構成では、

A=1

M=0

O=1

として整理できます。

意味は、

A=1
→ SLAACアドレス形成

M=0
→ DHCPv6による管理対象アドレスを要求する意図ではない

O=1
→ その他情報をDHCPv6から取得

です。

結果として、

アドレス
→ SLAAC

DNS等
→ DHCPv6

デフォルトルーター
→ RA

となります。

16. Oフラグ

Oは、

その他設定フラグ

です。

O=1は、

アドレス以外の設定情報が
DHCPv6で利用可能

であることをホストへ示します。

例えば、

DNSサーバー

などです。

CCNA問題では、

O=1
+
M=0
+
A=1

を見たら、

ステートレスDHCPv6

を重要な候補にします。

17. O=1はアドレスをDHCPv6から取得する意味ではない

これは重要です。

O=1

だけから、

IPv6アドレス
→ DHCPv6

とは判断しません。

ステートレスDHCPv6では、

アドレス
→ SLAAC

追加情報
→ DHCPv6

です。

したがって、

O
=
その他

という役割を区別します。

18. ステートフルDHCPv6

ステートフルDHCPv6では、

IPv6アドレス
→ DHCPv6

です。

さらに、

DNS等の追加情報

もDHCPv6から取得できます。

CCNAでは、

DHCPv6サーバーが
クライアントへアドレスを割り当てる

方式として識別します。

19. Mフラグ

Mは、

管理対象アドレス設定フラグ

です。

M=1は、

DHCPv6から
アドレス設定を取得できる

ことを示します。

CCNA問題では、

M=1

を、

ステートフルDHCPv6

の重要な手掛かりとして扱います。

20. M=1ならOの情報もDHCPv6から取得できる

RFC 4861では、

M=1

の場合、

Oフラグは冗長

として扱えます。

なぜなら、ステートフルDHCPv6でアドレスを取得する場合、DHCPv6から利用可能な追加設定も取得できるためです。

したがって、

M=1
O=0

だから、

DNS等をDHCPv6から取得できない

と単純判断しません。

21. A/M/Oは排他的な3択ではない

次のように、

A=1
M=1

が同時に存在することも可能です。

その場合、

SLAACアドレス

と、

DHCPv6アドレス

の両方が利用される構成も考えられます。

したがって、

A=1なら
Mは必ず0

ではありません。

また、

M=1なら
Aは必ず0

でもありません。

22. CCNAではフラグを「設計意図の手掛かり」として読む

RAのM/Oフラグは、ホストへDHCPv6利用に関する情報を伝えます。

ただしプロトコル全体としては、

M=0
=
ホストがDHCPv6を絶対に開始できない

という禁止規則ではありません。

ページ024ではプロトコル実装差へ深く入りません。

CCNAトラブルシューティングでは、

期待する割り当て方式

と、

RAで広告されている
A/M/O

が整合しているかを判断します。

23. ステートフルDHCPv6でもデフォルトルーターはRA

これはページ024で非常に重要です。

ステートフルDHCPv6を使用しても、

デフォルトルーター

をDHCPv6から取得すると考えません。

IPv6では、

デフォルトルーター
→ ルーター広告

です。

整理すると、

ステートフルDHCPv6

IPv6アドレス
→ DHCPv6

DNS等
→ DHCPv6

デフォルトルーター
→ RA

です。

24. DHCPv6には標準デフォルトゲートウェイオプションがない

IPv4 DHCPでは、

デフォルトゲートウェイ

をDHCPで受け取るイメージがあります。

しかしIPv6では同じ考え方をそのまま適用しません。

標準DHCPv6には、

デフォルトルーターを通知する
ゲートウェイオプション

が定義されていません。

そのため、

DHCPv6アドレス取得済み
↓
デフォルトルーターもDHCPv6取得済み

とは判断しません。

デフォルトルーターの情報源はRAです。

25. ステートレスDHCPv6でもデフォルトルーターはRA

ステートレスDHCPv6でも同じです。

アドレス
→ SLAAC

DNS等
→ DHCPv6

デフォルトルーター
→ RA

です。

つまり、

ステートレス

ステートフル

のどちらでも、

デフォルトルーター
→ RA

という境界は共通です。

26. RAのルーター有効期間がデフォルトルーター判断に関係する

ルーター広告には、

ルーター有効期間

があります。

ルーターが、

デフォルトルーターとして使用可能

であることをホストへ知らせる情報の一部です。

ルーター有効期間が、

0

なら、そのルーターをデフォルトルーターとして使用することを広告していません。

ページ024ではデフォルトルーター情報源がRAであることを中心に扱い、詳細なルーター選択アルゴリズムまでは扱いません。

27. Cisco IOS ipv6 address autoconfig

Cisco IOSクライアントインターフェースでは、

ipv6 address autoconfig

を使用できます。

例えば、

interface GigabitEthernet0/0
 ipv6 address autoconfig

です。

このコマンドは、

RAを利用した
ステートレス自動設定

をインターフェースで有効化します。

28. Cisco IOS autoconfigはRAプレフィックスからアドレスを生成する

Cisco IOSの、

ipv6 address autoconfig

は、RAで学習したプレフィックスを利用してIPv6アドレスを追加します。

したがって、

静的完成アドレス

を直接入力する設定ではありません。

概念的には、

RAプレフィックス
+
インターフェース識別子
↓
IPv6アドレス

です。

29. Cisco IOS autoconfigはEUI-64ベースのアドレスを生成する

ここは一般SLAACとの重要な境界です。

一般的なSLAACでは、

インターフェース識別子
=
必ずModified EUI-64

ではありません。

一方、Cisco IOSの、

ipv6 address autoconfig

は、受信RAのプレフィックスに対して、

EUI-64ベースのアドレス

を生成します。

したがって、

一般的なSLAAC

と、

Cisco IOS autoconfig

を同一のインターフェース識別子生成規則で一般化しません。

30. EUI-64計算そのものはページ023の既習事項

ページ024では、

Cisco IOS autoconfig
→ EUI-64ベースのアドレス

という関係を扱います。

しかし、

MAC分割

FFFE挿入

U/Lビット反転

を再講義しません。

実際のModified EUI-64計算が必要なら、ページ023の知識を使用します。

31. autoconfigだけではCisco IOSデフォルトルートを自動登録しない

次の設定:

interface GigabitEthernet0/0
 ipv6 address autoconfig

では、RAプレフィックスからSLAACアドレスを構成します。

しかし、

RAでデフォルトルーターを認識した
↓
必ずCisco IOSルーティング表へ
デフォルトルートを登録する

とは、このコマンドだけでは扱いません。

Cisco IOSでそのデフォルトルート登録まで要求する場合、

default

キーワードが重要です。

32. ipv6 address autoconfig default

Cisco IOSでは、

ipv6 address autoconfig default

を使用できます。

例えば、

interface GigabitEthernet0/0
 ipv6 address autoconfig default

です。

これは、

SLAACアドレス生成

に加えて、

このインターフェースで
デフォルトルーターが選択された場合

そのデフォルトルーターを使う
デフォルトルートを登録

します。

33. autoconfigとautoconfig defaultを区別する

整理すると、

ipv6 address autoconfig

は、

SLAACアドレス

を構成します。

一方、

ipv6 address autoconfig default

は、

SLAACアドレス

+

選択されたデフォルトルーターを使う
デフォルトルート

です。

したがって、

アドレスは正しい

デフォルトルートがない

というCisco IOSクライアントの問題では、

autoconfig

と、

autoconfig default

の違いが確認結果になる場合があります。

34. defaultキーワードはアドレス生成方法を変えるわけではない

autoconfig

と、

autoconfig default

で、SLAACアドレス自体の生成原理が別物になるわけではありません。

defaultキーワードで追加される主な意味は、

デフォルトルート登録

です。

したがって、

default
=
別のIPv6アドレス割り当て方式

ではありません。

35. ケース 1:SLAACのみ

期待値:

IPv6アドレス
→ SLAAC

追加情報
→ RA等

デフォルトルーター
→ RA

RA:

M=0
O=0

PIO
プレフィックス = 2001:db8:10:1::/64
A=1

なら、

A=1
→ SLAAC可能

M=0
→ DHCPv6アドレスを示していない

O=0
→ DHCPv6のその他情報を示していない

という、典型的なSLAACのみ構成として整合します。

36. ケース 2:ステートレスDHCPv6

期待値:

アドレス
→ SLAAC

DNS
→ DHCPv6

デフォルトルーター
→ RA

RA:

M=0
O=1

PIO
2001:db8:10:20::/64
A=1

なら、

A=1
→ SLAACアドレス

O=1
→ その他情報をDHCPv6

M=0
→ 管理対象アドレス設定を広告していない

です。

典型的なステートレスDHCPv6構成と整合します。

37. ケース 3:ステートフルDHCPv6

期待値:

アドレス
→ DHCPv6

DNS
→ DHCPv6

デフォルトルーター
→ RA

RA:

M=1

なら、

管理対象アドレス設定

が広告されています。

したがって、ステートフルDHCPv6を重要な候補として判断します。

ここでも、

デフォルトルーター
→ DHCPv6

とはしません。

38. ケース 4:期待する方式がステートレスDHCPv6なのにM=1

期待値:

SLAACアドレス

DHCPv6はDNS等だけ

実際のRA:

M=1
O=1

なら、

期待値
ステートレスDHCPv6

実際に広告された意図
管理対象アドレス設定あり

です。

したがって、

RAフラグ/割り当て方式不整合

を疑います。

39. ケース 5:Aフラグが0

期待値:

SLAAC

実際のPIO:

プレフィックス
2001:db8:10:20::/64

A=0

なら、そのPIOはSLAACアドレス形成に使用しません。

したがって、

期待値
SLAAC

実際値
A=0

確認結果
自律フラグ不整合

です。

40. ケース 6:A=1だがプレフィックスが/60

期待値:

一般的な64ビットインターフェース識別子を使用する
SLAACを使用するLAN

実際値:

PIO
2001:db8:10:20::/60
A=1

なら、

Aフラグ
→ SLAAC利用を広告

プレフィックス長
→ /60

です。

この条件では64ビットインターフェース識別子と組み合わせて128ビットにならないため、

SLAACプレフィックス長不整合

を疑います。

41. ケース 7:ステートフルDHCPv6アドレスはあるがデフォルトルーターがない

期待値:

ステートフルDHCPv6

ホストはDHCPv6からアドレスを取得できています。

しかし、

デフォルトルーターがない

とします。

この場合、

DHCPv6サーバーから
デフォルトゲートウェイが来ていない

こと自体を異常とはしません。

確認すべきなのは、

RAを受信しているか

RAがデフォルトルーターを広告しているか

です。

42. ケース 8:Cisco IOS autoconfig

設定:

interface GigabitEthernet0/0
 ipv6 address autoconfig

RA:

プレフィックス
2001:db8:10:20::/64

A=1

なら、Cisco IOSはそのプレフィックスを利用してEUI-64ベースのSLAACアドレスを生成できます。

ここで、

一般的なSLAACホストも
必ず同じEUI-64アドレスになる

とは判断しません。

43. ケース 9:Cisco IOSデフォルトルートも必要

期待値:

SLAACアドレス

RAルーターを使う
デフォルトルートも登録

実際値:

ipv6 address autoconfig

だけなら、

SLAACアドレス
→ 期待値と整合

Cisco IOSデフォルトルート登録
→ defaultキーワードなし

です。

期待値設定が、

ipv6 address autoconfig default

なら、その差分が確認結果になります。

44. よくある誤判断

誤り1:SLAACではRAが完成アドレスを配布する

RAが提供する中心情報はプレフィックスです。

ホストがインターフェース識別子を組み合わせます。

誤り2:A/M/Oは全部RAヘッダーにある

AはPIO側です。

M/OはRAヘッダー側です。

誤り3:A=1ならMとOは必ず0

フラグは排他的な3択ではありません。

誤り4:O=1ならアドレスもDHCPv6

ステートレスDHCPv6ではアドレスはSLAACです。

誤り5:M=1ならデフォルトルーターもDHCPv6

デフォルトルーターはRAです。

誤り6:ステートフルDHCPv6ならRA不要

デフォルトルーター取得などでRAが重要です。

誤り7:A=1ならどんなプレフィックス長でもSLAAC可能

インターフェース識別子長さとの整合が必要です。

誤り8:SLAACなら必ずModified EUI-64

一般SLAACのインターフェース識別子生成方法はEUI-64固定ではありません。

誤り9:Cisco autoconfigも一般ホストと同じインターフェース識別子アルゴリズムとは限らない

Cisco IOS autoconfigはEUI-64ベースのアドレスを生成します。

誤り10:autoconfigとautoconfig defaultは同じ

defaultはデフォルトルート登録に関係します。

誤り11:M=0ならプロトコル上DHCPv6を絶対に使えない

ページ024ではM/OをRAが示す割り当て意図として読みます。

M=0をDHCPv6プロトコル自体の禁止と解釈しません。

45. IPv6アドレス割り当てトラブルシューティングの流れ

1. 期待する割り当て方式を確認

        ↓

2. 静的/SLAAC/
   ステートレスDHCPv6/
   ステートフルDHCPv6を識別

        ↓

3. RA受信が前提なら
   RS/RAの流れを確認

        ↓

4. PIOプレフィックスを確認

        ↓

5. プレフィックス長を確認

        ↓

6. Aフラグを確認

        ↓

7. RAヘッダーの
   M/Oフラグを確認

        ↓

8. アドレス取得元を確認

        ↓

9. 追加情報取得元を確認

        ↓

10. デフォルトルーター取得元を確認

        ↓

11. Cisco IOSなら
    autoconfig/autoconfig defaultを確認

        ↓

12. 期待値と実際値の
    割り当て方式を比較

        ↓

13. 割り当て確認結果を特定

46. 最終的に判断できるようにすること

ページ024では最終的に、

静的
SLAAC
ステートレスDHCPv6
ステートフルDHCPv6
を識別できる

RS/RAの基本流れを説明できる

SLAACでプレフィックス情報を
RAから得ると判断できる

Aフラグが
PIO単位であると判断できる

A=1の意味を判断できる

M/Oが
RAヘッダー側であると判断できる

O=1を
その他設定と判断できる

M=1を
管理対象アドレス設定の
手掛かりとして判断できる

ステートレスDHCPv6では
アドレスはSLAAC
追加情報はDHCPv6
と判断できる

ステートフルDHCPv6では
アドレスをDHCPv6から得ると判断できる

ステートフルDHCPv6でも
デフォルトルーターはRAと判断できる

SLAAC用途で
プレフィックス長とインターフェース識別子長さの
整合を確認できる

一般SLAACを
Modified EUI-64へ固定しない

Cisco IOS
ipv6 address autoconfig
を読める

Cisco IOS autoconfigが
EUI-64ベースのアドレスを生成すると判断できる

ipv6 address autoconfig default
のデフォルトルート登録を判断できる

期待する割り当て方式と
実際のRA/設定の
不一致を識別できる

必要があります。

まとめ

IPv6アドレス割り当ては、

静的

SLAAC

ステートレスDHCPv6

ステートフルDHCPv6

へ整理できます。

SLAACでは、

ホスト
-- RS -->
ルーター

ホスト
<-- RA --
ルーター

という流れを利用し、

RAプレフィックス
+
ホスト生成インターフェース識別子

からIPv6アドレスを形成します。

RAでは、

M/O
→ RAヘッダー

A
→ プレフィックス情報オプション

と場所を分けて読みます。

A=1

なら、そのPIOプレフィックスを自律アドレス設定に利用できます。

CCNAで扱う一般的な64ビットインターフェース識別子のリンクでは、

/64プレフィックス
+
64ビットインターフェース識別子
=
128ビットIPv6アドレス

となります。

ステートレスDHCPv6では、

アドレス
→ SLAAC

DNS等
→ DHCPv6

デフォルトルーター
→ RA

です。

典型的には、

A=1
M=0
O=1

として整理できます。

ステートフルDHCPv6では、

アドレス
→ DHCPv6

追加情報
→ DHCPv6

デフォルトルーター
→ RA

です。

M=1

は管理対象アドレス設定の重要な手掛かりです。

ただし、

A/M/O

は排他的な3択ではありません。

また、

M=0
=
DHCPv6をプロトコル上禁止

とも考えません。

トラブルシューティングでは、RAフラグを期待する割り当て方式との整合判断に使用します。

Cisco IOSでは、

ipv6 address autoconfig

によってRAプレフィックスからEUI-64ベースのSLAACアドレスを生成します。

これは、

一般SLAAC
=
必ずEUI-64

という意味ではありません。

さらに、

ipv6 address autoconfig default

では、SLAACアドレス生成に加えて、

選択されたデフォルトルーターを使う
デフォルトルート

を登録します。

ページ024での最終流れは、

期待値割り当て
↓
RS/RA
↓
PIOプレフィックス
↓
Aフラグ
↓
M/Oフラグ
↓
アドレス取得元
↓
追加情報取得元
↓
デフォルトルーター取得元
↓
Cisco IOSクライアント設定
↓
割り当て方式確認結果

です。

次のページ025では、ここまでの設定や割り当て方式を前提に、

show ipv6 interface brief

show ipv6 interface

show running-config interface

show ipv6 dhcp interface

show ipv6 routers

などを使い、実稼働状態を確認します。

理解確認

このページの内容を15問で確認します。

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