Cisco / CCNA 200-301 v2.0

試験項目 2.1.c · CCNA-048

Layer 2 EtherChannel

ドメイン 2 · Switching and Network Access · Configure Network Infrastructure Connectivity

このページのゴール

Layer 2 LACP EtherChannelを構成し、Logical Port-ChannelのAccess/Trunk属性とMember状態を確認できるようにする。

このページで学ぶこと

  • Layer 2 EtherChannel Members
  • L2 channel-group Configuration
  • Layer 2 Port-Channel Interface
  • Trunk EtherChannel Configuration
  • L2 Member Parameter Consistency
  • show etherchannel summary
  • Logical L2 Forwarding

1. レイヤ2EtherChannelとは何か

レイヤ2EtherChannelでは、複数の物理スイッチポートを1つの論理レイヤ2インターフェースとして扱います。

SW1                         SW2
Gi1/0/1 ───────────────── Gi1/0/1
Gi1/0/2 ───────────────── Gi1/0/2
        \                /
         \ Port-channel /

物理メンバーをバンドルし、論理Port-Channelをスイッチポートとして利用します。


2. レイヤ2EtherChannelの構成フロー

レイヤ2EtherChannelは、物理メンバーの準備から論理Port-Channelの確認までを一連の流れとして整理できます。

レイヤ2メンバーを準備
        ↓
LACP channel-groupへ参加
        ↓
論理Port-Channel形成
        ↓
アクセス・トランク属性を設定
        ↓
メンバーパラメータを整合
        ↓
show etherchannel summary
        ↓
論理L2転送を確認

3. レイヤ2EtherChannelのメンバー

EtherChannelへ参加する個々の物理インターフェースがメンバーです。

Port-channel1
├─ Gi1/0/1
└─ Gi1/0/2

Gi1/0/1とGi1/0/2が物理メンバーです。


4. メンバーはレイヤ2スイッチポートとして扱う

レイヤ2EtherChannelを構成する場合、メンバーはレイヤ2のスイッチポートとして同じ論理役割へ揃えます。

メンバーA → レイヤ2
メンバーB → レイヤ2

一方だけレイヤ3ルーテッドポートにするような混在は避けます。


5. 物理メンバーとPort-Channelを分ける

Gi1/0/1
Gi1/0/2

は物理インターフェースです。

Port-channel1

は論理インターフェースです。

構成や確認では両者を区別します。


6. 複数メンバーを1つへまとめる

基本構造は、

Gi1/0/1 ─┐
         ├─ Port-channel1
Gi1/0/2 ─┘

です。

2本のケーブルが1本になるわけではありません。

論理レイヤで1つのインターフェースとして扱われます。


7. LACPを利用するレイヤ2EtherChannel

LACPを利用したレイヤ2EtherChannelでは、物理メンバーをLACPチャネルグループへ参加させます。

物理メンバーへ、

channel-group <group-number> mode active

または、

channel-group <group-number> mode passive

を設定してLACPバンドルへ参加させる構成を扱います。


8. activeとpassiveの動作

activeはLACPネゴシエーションを開始できます。

passiveは自ら開始せず、受信したLACPへ応答します。

したがって、

activeとactive
activeとpassive
passiveとactive

はモード上形成可能です。

passiveとpassive

では形成できません。


9. channel-groupコマンド

代表例です。

interface GigabitEthernet1/0/1
 channel-group 1 mode active

この設定ではGi1/0/1をチャネルグループ1へLACP activeモードで参加させます。


10. 複数メンバーへ同じグループを設定する

2本のインターフェースを同じEtherChannelへ参加させる例です。

interface GigabitEthernet1/0/1
 channel-group 1 mode active

interface GigabitEthernet1/0/2
 channel-group 1 mode active

両方ともチャネルグループ1へ参加します。


11. グループ番号は同じバンドルを表す

ローカルスイッチ上で、

channel-group 1 ...

と指定したメンバーは、チャネルグループ1に関連付けられます。

この論理バンドルには通常、

Port-channel1

という論理インターフェースが関連します。


12. グループ番号と物理ポート番号は別

次の設定を考えます。

interface GigabitEthernet1/0/24
 channel-group 3 mode active

物理ポートはGi1/0/24ですが、チャネルグループは3です。

物理インターフェース = Gi1/0/24
チャネルグループ       = 3
論理インターフェース   = Port-channel3

として区別します。


13. 対向側のローカルグループ番号

チャネルグループ番号は各デバイス上で論理インターフェースを識別するためのローカル番号です。

EtherChannel形成で中心になるのは、

  • 対向物理リンクの対応
  • LACPモード
  • メンバー互換性

などです。

単純に「両端の数字が同じだから形成できる」と判断しません。


14. レイヤ2Port-Channelインターフェース

メンバーをチャネルグループへ参加させると、論理Port-Channelインターフェースを扱うようになります。

interface Port-channel1

このインターフェースがバンドル全体の論理レイヤ2インターフェースです。


15. Port-Channelは論理スイッチポート

レイヤ2EtherChannelではPort-Channelをレイヤ2スイッチポートとして扱います。

物理メンバー
        ↓
Port-channel1
        ↓
レイヤ2転送

16. 論理属性をPort-Channelで考える

バンドル全体のレイヤ2属性は論理Port-Channelを中心に考えます。

代表例には、

  • アクセス・トランク
  • アクセスVLAN
  • ネイティブVLAN
  • 許可VLAN

などがあります。


17. メンバーへ矛盾する設定を与えない

同じEtherChannelメンバーで、

Gi1/0/1 → トランク
Gi1/0/2 → アクセス

のようにレイヤ2役割が矛盾する構成を正常なバンドルとして考えません。


18. アクセスEtherChannelも可能

レイヤ2EtherChannelは必ずトランクとは限りません。

論理Port-Channelをアクセスポートとして利用する構成も可能です。

Port-channel1
→ アクセス
→ VLAN 10

19. トランクEtherChannelも可能

複数VLANをスイッチ間で運ぶ場合は、論理Port-Channelをトランクとして利用できます。

Port-channel1
→ トランク
→ VLAN 10・20・30

20. EtherChannelとトランクは別概念

次の2つを分けます。

EtherChannel
→ 複数物理リンクを論理バンドル化

802.1Qトランク
→ 複数VLANトラフィックを運ぶレイヤ2役割

EtherChannelが必ずトランクというわけではありません。


21. トランクEtherChannelの構造

SW1                              SW2
Gi1/0/1 ───────────────────── Gi1/0/1
Gi1/0/2 ───────────────────── Gi1/0/2
          Port-channel1
          802.1Qトランク
        VLAN 10,20,30

物理メンバーがバンドルされ、論理Port-Channelがトランクとして動作します。


22. Port-Channelをトランクとして構成する

代表的には論理インターフェースで、

interface Port-channel1
 switchport mode trunk

のようにトランク役割を設定します。


23. 許可VLANも論理属性として考える

トランクEtherChannelで特定VLANだけを運ぶ場合は、Port-Channel側のトランク属性として許可VLANを考えます。

例:

interface Port-channel1
 switchport mode trunk
 switchport trunk allowed vlan 10,20,30

24. ネイティブVLANも論理属性

ネイティブVLANを変更する設計であれば、論理トランクの属性として扱います。

例:

interface Port-channel1
 switchport trunk native vlan 99

ネイティブVLANは論理トランク全体で一貫した値として扱います。


25. 物理メンバーと論理属性を整合させる

EtherChannelではPort-Channelとメンバーが矛盾しない構成が重要です。

Port-channel1
トランク
        ↑
Gi1/0/1
Gi1/0/2

メンバーがバンドルへ正常参加できる条件を整えます。


26. メンバーパラメータの整合性

レイヤ2EtherChannelメンバーでは、バンドル形成やレイヤ2動作に関係するパラメータの整合が必要です。

代表的には、

  • レイヤ2・レイヤ3役割
  • 速度
  • デュプレックス
  • アクセス・トランク役割
  • アクセスVLAN
  • ネイティブVLAN
  • 許可VLAN

などを確認します。

プラットフォームやソフトウェアバージョンによって検査条件には差がある場合があります。


27. 同じレイヤ2役割へ揃える

レイヤ2EtherChannelならメンバーはレイヤ2スイッチポートとして揃えます。

メンバーA = レイヤ2
メンバーB = レイヤ2

一方だけルーテッドポートという構成にはしません。


28. アクセスメンバーならアクセス属性を整合する

アクセスEtherChannelとして利用するなら、メンバーが相互に矛盾するアクセスVLANへ配置されないようにします。

メンバーA → アクセスVLAN 10
メンバーB → アクセスVLAN 10

のように論理役割を整合させます。


29. トランクメンバーならトランク属性を整合する

トランクEtherChannelではメンバー間のトランク関連パラメータを整合させます。

たとえば、

ネイティブVLAN
許可VLAN
トランク役割

などが重要です。


30. ネイティブVLAN不一致を避ける

同じトランクEtherChannelへ参加するメンバーでネイティブVLAN設定が食い違う構成は避けます。

メンバーA → ネイティブVLAN 99
メンバーB → ネイティブVLAN 1

のような状態では、正常なバンドル形成や一貫したレイヤ2動作を期待できません。


31. 許可VLANも整合対象

トランクEtherChannelメンバーでは、許可VLAN範囲についても一貫性が必要です。

メンバーA → VLAN 10,20,30
メンバーB → VLAN 10,20,30

のように論理トランクとして整合させます。


32. 速度も確認する

同一EtherChannelへ参加する物理メンバーでは速度互換性も重要です。

試験ではメンバー候補のパラメータを比較し、

同じバンドルへ参加できる条件か

を判断します。


33. デュプレックスも確認対象

デュプレックスなどのリンクパラメータもメンバー互換性に関係します。

単にケーブルが接続されているだけでは、正常なEtherChannel形成条件を満たしたとは限りません。


34. 「すべての設定文字列が同じ」とは限らない

メンバー整合性を、

すべてのコマンドが
文字列単位で完全一致

と単純化しません。

EtherChannel形成や論理レイヤ2動作に必要なパラメータが互換性を持つことが重要です。


35. 物理メンバーへchannel-groupを設定する

LACP EtherChannel形成では、物理メンバーへチャネルグループ参加設定を行います。

interface range GigabitEthernet1/0/1-2
 channel-group 1 mode active

interface rangeを利用できる環境では、複数インターフェースへ同じ設定をまとめて適用できます。


36. interface rangeは必須ではない

interface rangeは複数インターフェースを効率よく設定する方法です。

1ポートずつ設定しても構いません。

重要なのは対象メンバーへ適切なチャネルグループとLACPモードを設定することです。


37. 両端でLACP形成条件を整える

SW1側だけ設定しても、対向側が期待するLACP構成でなければ正常形成できません。

SW1                           SW2
Gi1/0/1 ================== Gi1/0/1
Gi1/0/2 ================== Gi1/0/2

双方の物理メンバーとLACPモードを確認します。


38. active-active構成例

SW1:

interface range GigabitEthernet1/0/1-2
 channel-group 1 mode active

SW2:

interface range GigabitEthernet1/0/1-2
 channel-group 1 mode active

LACPモード上は形成可能です。


39. active-passive構成例

SW1:

interface range GigabitEthernet1/0/1-2
 channel-group 1 mode active

SW2:

interface range GigabitEthernet1/0/1-2
 channel-group 1 mode passive

active側がネゴシエーションを開始できるため、モード上形成可能です。


40. passive-passiveは使わない

SW1:

channel-group 1 mode passive

SW2:

channel-group 1 mode passive

では、双方がLACPネゴシエーションを開始しないため形成できません。


41. レイヤ2EtherChannel構成時のLACPモード

レイヤ2EtherChannelを構成するときは、

L2 EtherChannelを構成するとき
メンバーへどのモードを設定するか

という構築の中で利用します。


42. Port-Channel形成後に論理インターフェースを見る

メンバー設定だけで終了せず、

Port-channel1

という論理インターフェースが存在し、期待した役割で動作することを確認します。


43. 論理Port-Channelへトランク設定

複数VLANを運ぶ設計なら例として、

interface Port-channel1
 switchport mode trunk
 switchport trunk allowed vlan 10,20,30

のように論理トランクを構成します。


44. アクセスPort-Channelの例

アクセスEtherChannelなら、例として、

interface Port-channel1
 switchport mode access
 switchport access vlan 10

のような論理レイヤ2役割を持たせる構成があります。


45. アクセスかトランクかは設計で決まる

EtherChannelだから自動的にトランクになるわけではありません。

単一アクセスVLAN
→ アクセスEtherChannel

複数VLAN
→ トランクEtherChannel

など、必要なレイヤ2役割に応じて決めます。


46. 論理Port-Channelを中心に管理する理由

物理メンバーをバンドルした後は、上位レイヤ2機能から論理Port-Channelとして扱います。

そのためバンドル全体のレイヤ2ポリシーは論理インターフェースを中心に管理するのが基本です。


47. メンバー個別に矛盾するVLANポリシーを作らない

たとえば、

Gi1/0/1 → VLAN 10,20
Gi1/0/2 → VLAN 30,40

を同一論理トランクとして意図的に別々のポリシーにする考え方ではありません。

論理Port-Channelとして一貫した設定にします。


48. show etherchannel summary

EtherChannelの基本確認で非常に重要なコマンドが、

show etherchannel summary

です。

Port-Channelと物理メンバーの状態を要約して確認できます。


49. サマリーで確認したい情報

代表的には、

  • チャネルグループ
  • Port-Channelインターフェース
  • レイヤ2・レイヤ3属性
  • 使用プロトコル
  • Port-Channelの利用状態
  • 各物理メンバーのバンドル状態

などを確認します。


50. 代表的な出力イメージ

例:

Group  Port-channel  Protocol    Ports
------+-------------+-----------+----------------------------
1      Po1(SU)       LACP        Gi1/0/1(P) Gi1/0/2(P)

表示形式やフラグはプラットフォームやソフトウェアバージョンによって異なる場合があります。


51. グループ欄

Group
1

はチャネルグループ番号を示します。

設定の、

channel-group 1 mode active

に対応します。


52. Port-channel欄

Po1

は論理Port-Channelインターフェースを表します。

物理メンバー名ではありません。


53. プロトコル欄

LACP EtherChannelなら、サマリーのプロトコル欄に、

LACP

と表示されるプラットフォームがあります。

使用している集約プロトコルを判断する材料になります。


54. Po1(SU)のS

Ciscoの一般的なshow etherchannel summary表示では、

S

はレイヤ2Port-Channelであることを示します。

したがって、

Po1(SU)

のSはレイヤ2として読むことができます。


55. Po1(SU)のU

一般的なサマリーフラグでは、

U

はPort-Channelが使用中であることを示します。

Sと合わせて、

Po1(SU)

ならレイヤ2Port-Channelとして利用されていることを判断する材料になります。


56. メンバーの(P)

一般的なshow etherchannel summaryでは、メンバーインターフェースの、

(P)

はそのポートがPort-Channelへバンドルされていることを示します。

例:

Gi1/0/1(P)
Gi1/0/2(P)

57. (P)を見る理由

物理インターフェースにchannel-group設定が存在するだけでは、実際にバンドルメンバーとして利用されているかを断定しません。

サマリーで、

Gi1/0/1(P)

のようなバンドル状態を確認します。


58. 設定と動作結果を分ける

channel-group 1 mode active

は設定です。

show etherchannel summary

は動作確認です。

両方を分けて理解します。


59. メンバーがすべて(P)か確認する

2本のメンバーを期待しているなら、

Gi1/0/1(P)
Gi1/0/2(P)

のように双方がバンドルへ参加していることを確認します。


60. 一部メンバーだけ状態が異なる場合

たとえば、

Gi1/0/1(P)
Gi1/0/2(...)

のようにメンバー間で状態が異なる場合は、そのインターフェースが期待どおりバンドルされているか確認が必要です。

状態が異なるメンバーは、期待どおりバンドルされているか追加確認します。


61. サマリーフラグは文脈で読む

show etherchannel summaryには複数のフラグがあります。

基本確認では、

S → レイヤ2
U → 使用中
P → bundled in port-channel

という基本を中心に扱います。

異常フラグがある場合は、メンバーごとの状態差を追加確認します。


62. show etherchannel summaryで分かる構造

次の出力:

1 Po1(SU) LACP Gi1/0/1(P) Gi1/0/2(P)

から、

Group 1
論理 = Po1
レイヤ2
LACP
2メンバーがバンドル済み

という構造を読み取れます。


63. サマリーでトランク詳細を全部確認するわけではない

show etherchannel summaryはバンドル状態の確認に有効です。

一方で、

許可VLAN
ネイティブVLAN

などのトランク詳細は、目的に応じて別の確認も利用します。


64. トランクEtherChannelの確認

論理Port-Channelがトランクとして期待どおり動作しているか確認する場合、

show interfaces trunk

などのレイヤ2トランク確認も利用できます。

EtherChannelサマリーと役割を分けます。


65. show interfaces switchportも利用できる

Port-Channelのレイヤ2役割を詳しく確認する場合、対応プラットフォームでは、

show interfaces Port-channel1 switchport

などからスイッチポート属性を確認できます。

表示や対応構文はプラットフォームによって異なる場合があります。


66. サマリーだけでVLAN設定を断定しない

Po1(SU)

が確認できても、

VLAN 10,20,30が許可

まで自動的に意味するわけではありません。

バンドル状態とトランクVLAN属性は分けます。


67. 論理L2転送

正しく形成されたレイヤ2EtherChannelは、上位レイヤ2機能から1つの論理Port-Channelとして扱われます。

Gi1/0/1 ─┐
         ├─ Po1
Gi1/0/2 ─┘

論理ビューではPo1がレイヤ2リンクになります。


68. STPからも論理リンクとして扱う

正しくバンドルされたレイヤ2EtherChannelでは、STPなどのレイヤ2機能はバンドルを論理Port-Channelとして扱います。

物理メンバー
       ↓
論理Port-Channel
       ↓
STPから1つの論理リンクとして扱う

STPからはEtherChannel全体を1つの論理リンクとして評価します。


69. EtherChannelを使う意味

並列リンクを正常にバンドルすることで、

複数物理リンク
→ 1論理レイヤ2リンク

として扱える点が重要です。

これが単なる「ケーブルを複数挿した状態」と異なります。


70. 物理メンバーごとに独立した論理パスとは考えない

正常にバンドルされたメンバーを、

Gi1/0/1 → 論理パスA
Gi1/0/2 → 論理パスB

という完全独立した2つのレイヤ2パスとして上位機能から扱うわけではありません。

論理Port-Channelとしてまとめます。


71. メンバー障害時も論理Port-Channelを見る

1本のメンバーに障害が発生しても、EtherChannel全体のレイヤ2転送判断では論理Port-Channelの状態も確認します。

障害時は残存メンバーと論理Port-Channelの状態を分けて確認します。


72. トラフィックはメンバーへ分散される

論理レイヤ2転送ではトラフィックがPort-Channelへ送られ、その後バンドルメンバーの選択処理によって物理リンクが利用されます。

L2トラフィック
    ↓
Port-channel
    ↓
メンバー選択
    ↓
物理リンク

メンバー選択は負荷分散アルゴリズムに従います。


73. Port-Channelが論理境界

上位レイヤ2設定では、

物理メンバーそのもの

だけを見るのではなく、

Port-Channel

を論理インターフェースとして意識します。


74. 設定例をまとめる

SW1の例:

interface range GigabitEthernet1/0/1-2
 channel-group 1 mode active

interface Port-channel1
 switchport mode trunk
 switchport trunk allowed vlan 10,20,30

これはLACPによるレイヤ2トランクEtherChannelの基本形です。


75. 対向側も整合させる

SW2でも、対応する物理メンバーをLACPチャネルグループへ参加させます。

例:

interface range GigabitEthernet1/0/1-2
 channel-group 1 mode active

interface Port-channel1
 switchport mode trunk
 switchport trunk allowed vlan 10,20,30

実際のインターフェース番号やグループ番号は設計によります。


76. active-passiveでも構成できる

SW1:

channel-group 1 mode active

SW2:

channel-group 1 mode passive

でも、メンバーパラメータが適切ならLACPモード上形成可能です。


77. メンバー設定だけで完了しない

次の設定だけを見て、

channel-group 1 mode active

「レイヤ2トランクEtherChannel完成」と判断しません。

論理Port-Channelのレイヤ2役割と動作結果も確認します。


78. トランク設定だけでも完了しない

反対に、

interface Port-channel1
 switchport mode trunk

だけ存在しても、物理メンバーが正常にバンドルされているかは別確認です。


79. 構成と確認をセットにする

基本フローは、

物理メンバー
        ↓
channel-group
        ↓
Port-channel L2設定
        ↓
show etherchannel summary
        ↓
必要なL2属性確認

です。


80. シナリオ:2ポートをLACPバンドルへ参加させる

Gi1/0/1とGi1/0/2をLACPによるレイヤ2EtherChannelにする場合、

interface range GigabitEthernet1/0/1-2
 channel-group 1 mode active

のように同じチャネルグループへ参加させます。


81. シナリオ:複数VLANを運びたい

VLAN 10、20、30をEtherChannelで運ぶなら、論理Port-Channelをトランクとして構成します。

interface Port-channel1
 switchport mode trunk
 switchport trunk allowed vlan 10,20,30

82. シナリオ:単一アクセスVLANで使いたい

単一VLAN 10のアクセスEtherChannelとして利用するなら、論理Port-Channelをアクセス役割として構成する設計が可能です。

interface Port-channel1
 switchport mode access
 switchport access vlan 10

83. シナリオ:片方だけルーテッドポート

メンバー候補が、

Gi1/0/1 → レイヤ2スイッチポート
Gi1/0/2 → レイヤ3ルーテッドポート

ならレイヤ2EtherChannelメンバーとして役割が整合していません。


84. シナリオ:トランク・アクセスが混在

メンバーA → トランク
メンバーB → アクセス

なら同一レイヤ2EtherChannelメンバーとしての互換性を確認する必要があります。


85. シナリオ:許可VLANが異なる

メンバーA → 許可VLAN 10,20
メンバーB → 許可VLAN 10,20,30

のような差がある場合は、トランクEtherChannelメンバーのVLAN関連パラメータを確認します。


86. シナリオ:サマリーが正常

Group  Port-channel  Protocol  Ports
1      Po1(SU)       LACP      Gi1/0/1(P) Gi1/0/2(P)

なら、基本的には、

  • Po1はレイヤ2
  • Po1は利用中
  • プロトコルはLACP
  • Gi1/0/1とGi1/0/2はバンドル済み

と読み取れます。


87. シナリオ:1本だけ(P)

2本をメンバーとして期待しているのに、

Gi1/0/1(P)
Gi1/0/2(...)

となっている場合、Gi1/0/2が期待どおりバンドルされているか追加確認が必要です。

サマリーからメンバー間の状態差を確認できます。


88. シナリオ:Po1(SU)を読む

Po1(SU)

の一般的な読み方は、

S → レイヤ2
U → 使用中

です。

論理Port-Channelの基本状態を判断できます。


89. シナリオ:(P)を読む

Gi1/0/1(P)

なら、一般的なサマリーフラグでは、その物理インターフェースがPort-Channelへバンドルされていることを示します。


90. シナリオ:上位L2機能からどう見えるか

4本の物理メンバーで正常なレイヤ2EtherChannelが形成されている場合、

4つの物理インターフェース
        ↓
1つの論理Port-Channel

として上位レイヤ2機能から扱います。


91. よくある誤り:EtherChannelなら自動的にトランク

EtherChannelはリンク集約です。

アクセス・トランクは論理レイヤ2役割です。

EtherChannel
≠
必ずトランク

です。


92. よくある誤り:メンバーだけトランクにすればよい

バンドル全体の論理レイヤ2属性はPort-Channelを中心に扱います。

物理メンバーだけを個別に異なる論理ポリシーへする考え方ではありません。


93. よくある誤り:Port-Channelだけ見ればメンバーは不要

論理Port-Channelが存在していても、期待する物理メンバーが実際にバンドルされているか確認する必要があります。

show etherchannel summaryでメンバー状態も確認します。


94. よくある誤り:channel-groupがあればバンドル済み

設定に、

channel-group 1 mode active

が存在することと、動作上のメンバーがバンドルされていることは別です。

サマリー出力で確認します。


95. よくある誤り:(P)をPort-Channelそのものと考える

Gi1/0/1(P)

の(P)は物理メンバーのバンドル状態を示すフラグです。

論理インターフェース名は、

Po1

です。


96. よくある誤り:Po1(SU)のSを速度と考える

一般的なEtherChannelサマリーフラグでは、

S

はレイヤ2を示します。

速度の意味ではありません。


97. よくある誤り:Uを物理リンクがアップしているだけと考える

Po1(SU)の一般的なUは、論理Port-Channelが使用中であることを表すフラグです。

個別メンバーの物理アップ・ダウン情報そのものとは区別します。


98. よくある誤り:サマリーだけで許可VLANまで分かる

show etherchannel summaryはバンドル状態の確認に向いています。

許可VLANやネイティブVLANなどの詳細は、必要に応じてトランク関連コマンドで確認します。


99. よくある誤り:STPが各メンバーを独立リンクとして扱う

正常に形成されたレイヤ2EtherChannelでは、STPなどの上位レイヤ2機能は論理Port-Channelとして扱います。

STPからはEtherChannelを1つの論理リンクとして扱います。


100. 基本確認表

確認対象 主な判断
物理メンバー レイヤ2スイッチポートとしてバンドルへ参加
LACP参加 channel-group <id> mode active/passive
論理インターフェース Port-channel<id>
トランクEtherChannel Port-Channelをトランクとして構成
メンバー整合 L2役割、トランク/VLAN等を確認
バンドル状態 show etherchannel summary
Po1(SU) レイヤ2・使用中
メンバー (P) Port-Channelへバンドル済み
上位L2処理 1つの論理Port-Channelとして扱う

101. レイヤ2EtherChannel構築フロー

メンバー候補を選ぶ
        ↓
レイヤ2役割を整合
        ↓
必要なメンバーパラメータを整合
        ↓
channel-group active/passive
        ↓
論理Port-Channel
        ↓
アクセス・トランク属性を設定
        ↓
show etherchannel summary
        ↓
メンバーバンドル状態を確認

102. 確認フロー

Port-channelが存在するか
        ↓
レイヤ2として利用されているか
        ↓
プロトコルはLACPか
        ↓
期待するメンバーがバンドルされているか
        ↓
必要ならトランク・VLAN属性を確認

103. 問題パターン1:レイヤ2EtherChannelメンバー

レイヤ2EtherChannelへ参加する物理メンバーをレイヤ2スイッチポートとして揃える必要性を判断します。


104. 問題パターン2:L2 channel-group設定

物理メンバーへ、

channel-group <id> mode active

または、

channel-group <id> mode passive

を設定してLACPバンドルへ参加させることを判断します。


105. 問題パターン3:レイヤ2Port-Channelインターフェース

複数物理メンバーをまとめた論理レイヤ2インターフェースとして、

Port-channel

を識別します。


106. 問題パターン4:トランクEtherChannel設定

複数VLANを運ぶレイヤ2EtherChannelでは、論理Port-Channelをトランクとして構成することを判断します。


107. 問題パターン5:L2メンバーパラメータ整合性

メンバー間でレイヤ2役割やトランク・VLAN関連パラメータなど、バンドルに必要な条件を整合させる必要性を判断します。


108. 問題パターン6:show etherchannel summary

Port-Channel、プロトコル、物理メンバーのバンドル状態をまとめて確認したい場合に、

show etherchannel summary

を選択します。


109. 問題パターン7:論理L2転送

正常にバンドルされた物理メンバーを、上位レイヤ2機能から1つの論理Port-Channelとして扱うことを判断します。


110. 問題パターン8:L2メンバーとchannel-group

複数物理ポートをレイヤ2スイッチポートとして揃え、LACPモードで同一チャネルグループへ参加させる構成を判断します。


111. 問題パターン9:Port-Channelとトランク

複数VLANを運ぶ場合に、

物理メンバー
→ Port-Channel
→ 論理トランク

という構造を判断します。


112. 問題パターン10:サマリーとパラメータ整合性

一部メンバーだけ期待どおりバンドルされていない場合に、

show etherchannel summary

でメンバー状態を確認し、必要なメンバーパラメータの整合を調べる方向を判断します。

必要なメンバーパラメータの整合を追加確認します。


113. 問題パターン11:論理L2転送

複数の物理メンバーで構成したEtherChannelを、上位レイヤ2機能から、

1つの論理Port-Channel

として扱うことを判断します。


114. 最終判断フロー

レイヤ2EtherChannel問題は次の順番で整理します。

物理メンバーか
        ↓
レイヤ2スイッチポートか
        ↓
メンバーパラメータは整合しているか
        ↓
LACP channel-groupへ参加しているか
        ↓
論理Port-Channelは何番か
        ↓
アクセス・トランクのどちらか
        ↓
show etherchannel summary
        ↓
Po・プロトコル・メンバー状態を確認
        ↓
論理L2リンクとして判断

115. まとめ

レイヤ2EtherChannelでは、複数の物理スイッチポートを1つの論理Port-Channelへまとめます。

物理メンバー
        ↓
LACPチャネルグループ
        ↓
論理Port-Channel
        ↓
レイヤ2転送

物理メンバーへは、

channel-group <id> mode active

または、

channel-group <id> mode passive

を設定してLACPバンドルへ参加させる構成があります。

複数VLANを運ぶ場合は、論理Port-Channelをトランクとして構成します。

interface Port-channel1
 switchport mode trunk

メンバー間ではレイヤ2・レイヤ3役割、アクセス・トランク、VLAN関連パラメータなど、EtherChannel形成に必要な条件を整合させます。

基本確認では、

show etherchannel summary

を利用します。

代表的な出力が、

Po1(SU) LACP Gi1/0/1(P) Gi1/0/2(P)

なら、一般的には、

Po1
→ 論理Port-Channel

S
→ レイヤ2

U
→ 使用中

LACP
→ 使用プロトコル

(P)
→ 物理メンバーがバンドル済み

という情報を読み取れます。

正常に形成されたレイヤ2EtherChannelは、STPなどの上位レイヤ2機能からも、

複数物理メンバー
→ 1つの論理Port-Channel

として扱われます。

レイヤ2EtherChannelでは、

メンバーを整合
→ LACPへ参加
→ Port-Channelへ論理属性を設定
→ サマリーで確認

という流れを理解することが基本です。

理解確認

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