Cisco / CCNA 200-301 v2.0

試験項目 2.1.d · CCNA-051

Switch Virtual Interface(SVI)

ドメイン 2 · Switching and Network Access · Configure Network Infrastructure Connectivity

1. このページのゴール

SVIをVLANを表す論理レイヤ3インターフェースとして構成し、管理用途とゲートウェイ用途の役割を区別できるようにする。

2. このページで学ぶこと

  • SVI定義
  • interface vlan設定
  • SVIの論理レイヤ3としての役割
  • 管理SVIの役割
  • ゲートウェイSVIの役割
  • SVIの役割とインターフェース種類
  • SVI管理状態
  • SVIアドレス確認

3. SVIとは

Switch Virtual Interface(SVI)は、物理ポートそのものではなく、VLANを表す論理レイヤ3インターフェースです。

通常のEthernetインターフェースが実際のケーブルやリンクに対応するのに対し、SVIは特定のVLANに対応する論理インターフェースとしてスイッチ内部に存在します。

たとえばVLAN 10に対応するSVIは、Cisco IOS・IOS XEでは代表的に次のように表されます。

interface Vlan10

または設定モードから、

interface vlan 10

と指定します。

ここで重要なのは、Vlan10がGigabitEthernetなどの物理ポートではないことです。

GigabitEthernet1/0/1
        ↓
物理インターフェース

Vlan10
        ↓
論理レイヤ3インターフェース

SVIにはIPアドレスを設定でき、スイッチ自身の管理アドレスや、マルチレイヤスイッチにおけるVLANのレイヤ3エンドポイントとして利用できます。

4. 物理インターフェースとSVIを区別する

CCNAでは、設定やshowコマンドの出力から「どの種類のインターフェースを扱っているのか」を判断できることが重要です。

たとえば次のインターフェース名を比較します。

インターフェース 種類 主な役割
GigabitEthernet1/0/1 物理インターフェース 実際のEthernetリンクを接続する
Port-channel1 論理インターフェース 複数リンクをEtherChannelとしてまとめる
Vlan10 論理レイヤ3インターフェース VLAN 10をレイヤ3として表す

次の設定があれば、

interface Vlan10
 ip address 192.168.10.1 255.255.255.0

IPアドレスは物理アクセスポートに設定されているのではなく、VLAN 10を表すSVIに設定されていると判断します。

5. SVIを作成・設定する

SVIを設定するときは、代表的にinterface vlan <VLAN-ID>を使用します。

VLAN 10のSVIを設定する例を見ます。

Switch(config)# interface vlan 10
Switch(config-if)# ip address 192.168.10.1 255.255.255.0
Switch(config-if)# no shutdown

この設定では、

interface vlan 10

でVLAN 10に対応するSVIのインターフェース設定モードへ入り、

ip address 192.168.10.1 255.255.255.0

でSVIへIPv4アドレスを設定しています。

no shutdownは、そのSVIがadministratively downになっている場合に管理状態を有効化するために使用します。

設定を見るときは、次のように分けて考えます。

interface vlan 10
        ↓
どのVLANを表すSVIか

ip address 192.168.10.1 255.255.255.0
        ↓
SVIのレイヤ3アドレス

no shutdown
        ↓
インターフェースの管理状態

6. SVIはレイヤ3インターフェースである

SVIはVLANを表す論理インターフェースですが、役割としてはレイヤ3インターフェースです。

そのため、SVIにはIPアドレスを設定できます。

interface Vlan10
 ip address 192.168.10.1 255.255.255.0

これは、VLAN 10というレイヤ2ブロードキャストドメインに対応するレイヤ3インターフェースへ、

192.168.10.1/24

を割り当てている状態です。

ここで、

VLAN

と、

SVI

を同じものとして扱わないことが重要です。

VLANはレイヤ2の論理ブロードキャストドメインです。

一方、SVIはそのVLANに対応する論理レイヤ3インターフェースです。

概念的には次のように分けます。

VLAN 10
レイヤ2ブロードキャストドメイン
        ↓
interface Vlan10
論理レイヤ3インターフェース
        ↓
192.168.10.1/24
レイヤ3アドレス

7. 管理SVI

SVIはスイッチ自身を管理するための管理IPアドレスとして利用できます。

たとえばスイッチへSSHなどで管理アクセスするため、VLAN 99にSVIを作成するとします。

interface Vlan99
 ip address 192.168.99.10 255.255.255.0
 no shutdown

この場合、

192.168.99.10

はスイッチ自身をネットワーク経由で識別・管理するためのアドレスとして使用できます。

このような利用方法を管理SVIとして考えます。

重要なのは、管理SVIという別種類のインターフェースが存在するわけではないことです。

設定上は通常のSVIです。

interface Vlan99

というSVIを、スイッチ管理のために使用しているため「管理SVI」と呼んでいます。

8. ゲートウェイSVI

マルチレイヤスイッチでは、SVIをVLAN内ホストのデフォルトゲートウェイとして利用できます。

たとえばVLAN 20のホストが、

IPアドレス:
192.168.20.100/24

デフォルトゲートウェイ:
192.168.20.1

を使用しているとします。

スイッチ側に次の設定があれば、

interface Vlan20
 ip address 192.168.20.1 255.255.255.0
 no shutdown

Vlan20のSVIが、

192.168.20.1

を持っています。

この場合、VLAN 20のホストから見ればSVIがレイヤ3ゲートウェイの役割を担当できます。

ホスト
192.168.20.100/24
        |
        | VLAN 20
        |
interface Vlan20
192.168.20.1/24

SVIがゲートウェイの役割を持てることが、この構成から判断できます。

SVIがゲートウェイの役割を持つ場合でも、複数VLAN間のルーティング成立には、ip routingなどのレイヤ3設定も関係します。

9. 管理SVIとゲートウェイSVIは何が違うのか

管理SVIとゲートウェイSVIは、インターフェース種類そのものが異なるわけではありません。

どちらも、

interface Vlan<ID>

で構成するSVIです。

違うのは主に利用目的・役割です。

項目 管理SVI ゲートウェイSVI
インターフェース種類 SVI SVI
論理・物理 論理 論理
レイヤ レイヤ3 レイヤ3
IPアドレス 設定可能 設定可能
主な役割 スイッチ自身の管理 VLANホストのレイヤ3ゲートウェイ
設定形式 interface Vlan<ID> interface Vlan<ID>

したがって、

管理SVI

と、

ゲートウェイSVI

を別のインターフェース種類として覚えるのは適切ではありません。

試験では、

このIPアドレスはスイッチ自身を管理するために使われているのか

それとも

VLANホストのデフォルトゲートウェイとして使われているのか

という役割を設定やシナリオから判断します。

10. 設定から役割を判断する

次の設定を見ます。

interface Vlan99
 ip address 10.10.99.5 255.255.255.0
 no shutdown

これだけでは、Vlan99がSVIであり、IPアドレスを持つ論理レイヤ3インターフェースであることは判断できます。

しかし、管理専用なのかゲートウェイなのかは、この数行だけでは確定できない場合があります。

シナリオに、

スイッチは10.10.99.5で管理されます。

という情報があれば管理の役割だと判断できます。

一方で、

VLAN 99のホストは10.10.99.5をデフォルトゲートウェイとして使用します。

という情報があればゲートウェイの役割として利用されていると判断できます。

つまり、インターフェース名だけではなく、

設定

ネットワーク要件

ホスト設定

を合わせて役割を判断します。

11. SVIの管理状態

SVIもインターフェースなので、管理状態を持ちます。

たとえば、

interface Vlan30
 shutdown

となっている場合、そのSVIはadministratively downです。

必要に応じて、

interface Vlan30
 no shutdown

と設定します。

状態確認には代表的に、

show ip interface brief

を使用できます。

例:

Switch# show ip interface brief

Interface              IP-Address      OK? Method Status                Protocol
Vlan10                 192.168.10.1    YES manual up                    up
Vlan30                 192.168.30.1    YES manual administratively down down

この出力では、Vlan30について、

状態 = administratively down

となっています。

この場合は物理ケーブルの問題を先に疑うのではなく、まずインターフェースの管理設定を確認します。

show running-config interface vlan 30

などで設定を確認し、

shutdown

が設定されていれば、要件に応じてno shutdownを検討します。

12. 管理状態と動作状態を分ける

インターフェースの状態を見るときは、

設定上有効か

と、

実際に動作可能な状態か

を分けて考えます。

たとえば、

Vlan10   192.168.10.1   YES manual   up   up

であれば、

状態       = up
プロトコル = up

です。

一方、

Vlan30   192.168.30.1   YES manual   administratively down   down

であれば、設定によって管理状態が無効化されています。

CCNA問題では、

IPアドレスが設定されている

だけを見て「SVIは利用可能」と判断しないようにします。

少なくともインターフェース状態も確認対象にします。

SVIがup/upになるには、通常、次の状態がそろっている必要があります。

  1. VLANがVLANデータベースに存在し、activeである
  2. VLANインターフェースが存在し、administratively downではない
  3. そのVLANに属するレイヤ2のアクセスポートまたはトランクポートが少なくとも1つリンクアップしており、STPでforwarding状態である

13. SVIのIPアドレスを確認する

SVIのアドレスと簡易的なインターフェース状態を確認するときは、代表的に次のコマンドを使用できます。

show ip interface brief

例:

Switch# show ip interface brief

Interface              IP-Address      OK? Method Status                Protocol
Vlan1                  unassigned      YES unset  administratively down down
Vlan10                 192.168.10.1    YES manual up                    up
Vlan20                 192.168.20.1    YES manual up                    up

この出力からは、たとえばVlan10について、

インターフェース
→ Vlan10

IPアドレス
→ 192.168.10.1

状態
→ up

プロトコル
→ up

を確認できます。

試験では、単にコマンド名を覚えるだけでなく、どの列を見れば何が分かるのかまで理解しておきます。

14. show interfaces vlanで詳細を確認する

特定のSVIを詳しく確認するときは、代表的に次のようなコマンドを使用します。

show interfaces vlan 10

このコマンドでは、対象SVIについてインターフェース状態やレイヤ3インターフェースとしての情報を確認できます。

試験問題で、

Vlan10の状態を詳しく確認したい

という要求がある場合、

show interfaces vlan 10

は確認候補になります。

一方、

複数インターフェースのIPアドレスと状態を一覧で確認したい

のであれば、

show ip interface brief

のほうが直接的です。

使い分けは次のように整理できます。

確認したい内容 代表的なコマンド
SVIを含むIPインターフェースの一覧 show ip interface brief
特定SVIのインターフェース情報 show interfaces vlan <id>
SVIの設定 show running-config interface vlan <id>

15. 設定状態と表示結果を対応させる

次の設定を見ます。

interface Vlan40
 ip address 172.16.40.1 255.255.255.0
 no shutdown

ここから確認できる設定状態は、

SVI
→ Vlan40

IPアドレス
→ 172.16.40.1/24

管理設定
→ no shutdown

です。

次に、

show ip interface brief

を確認します。

Interface              IP-Address      OK? Method Status                Protocol
Vlan40                 172.16.40.1     YES manual up                    up

この場合、

設定アドレス
172.16.40.1
        ↓
表示アドレス
172.16.40.1

管理設定
no shutdown
        ↓
administratively downではない

動作状態
        ↓
VLAN・レイヤ2ポート・STPなどの条件も成立した結果としてup

のように設定と動作出力を対応させます。

「設定したはず」ではなく、showコマンドで実状態を確認する考え方が重要です。

16. シナリオ1:VLANを表すレイヤ3インターフェースを作る

要求:

VLAN 10を表すレイヤ3論理インターフェースをスイッチ上に作成する。
IPアドレスは192.168.10.1/24とする。

適切な方向性は、

interface vlan 10
 ip address 192.168.10.1 255.255.255.0
 no shutdown

です。

ここで物理ポートに、

ip address 192.168.10.1 255.255.255.0

を設定する問題ではありません。

要求には、

VLAN 10を表す
論理レイヤ3インターフェース

とあるため、SVIを選びます。

判断キーワードは、

VLANを表す

レイヤ3

論理インターフェース
        ↓
SVI

です。

17. シナリオ2:スイッチの管理アドレス

要求:

スイッチ自身を192.168.99.10で管理したい。
管理VLANは99である。

SVIを管理の役割で利用する例は、

interface Vlan99
 ip address 192.168.99.10 255.255.255.0
 no shutdown

です。

このシナリオでは、

スイッチ自身を管理する

という要件が役割判断のポイントです。

したがってVlan99は管理SVIとして使用されています。

18. シナリオ3:ホストのデフォルトゲートウェイ

要求:

VLAN 20のホストは192.168.20.0/24を使用する。
デフォルトゲートウェイはマルチレイヤスイッチ上に置く。
ゲートウェイアドレスは192.168.20.1とする。

この場合、

interface Vlan20
 ip address 192.168.20.1 255.255.255.0
 no shutdown

というSVIがゲートウェイの役割を担当できます。

判断の中心は、

VLANホストのデフォルトゲートウェイ

という要件です。

この構成では、SVIがVLAN内ホストのデフォルトゲートウェイとして機能します。複数VLAN間の転送可否は、ルーティング機能や他の設定も合わせて判断します。

19. シナリオ4:IPアドレスはあるがadministratively down

次の出力を確認します。

Interface              IP-Address      OK? Method Status                Protocol
Vlan30                 192.168.30.1    YES manual administratively down down

IPアドレスは、

192.168.30.1

と表示されています。

しかし、

状態
→ administratively down

です。

したがって、

IPアドレスが設定されているから正常

とは判断できません。

まずSVIの設定を確認します。

show running-config interface vlan 30

設定に、

shutdown

があれば、要件に応じて、

interface vlan 30
 no shutdown

と修正します。

この問題で見るべき順序は、

アドレス
↓
管理状態
↓
動作出力

です。

20. よくある誤り

SVIを物理ポートだと考える

誤り:

interface Vlan10

を物理Ethernetポートの一種と考える。

正しくは、VLAN 10を表す論理レイヤ3インターフェースです。

管理SVIとゲートウェイSVIを別インターフェース種類だと考える

誤り:

管理SVI
ゲートウェイSVI

という2種類の専用インターフェースが存在すると考える。

実際にはどちらもSVIで、主に利用上の役割が異なります。

IPアドレスがあればインターフェースも正常だと判断する

誤り:

Vlan30   192.168.30.1   ...

というアドレスだけを見て正常と判断する。

インターフェース状態も確認します。

VLAN番号とIPアドレスを機械的に一致させる

たとえばVLAN 10だから、

192.168.10.1

でなければならない、という規則はありません。

VLAN IDとIPv4ネットワークの対応はネットワーク設計によって決まります。

試験問題では、与えられたアドレス要件を基準に判断します。

ゲートウェイの役割を見ただけでVLAN間ルーティング全体まで決めつける

SVIがホストのデフォルトゲートウェイとして使われていることと、ネットワーク全体でどのルーティング機能・設定が有効なのかは分けて考えます。

SVIの役割は、インターフェース名だけでなく、ホスト設定やネットワーク要件も合わせて判断します。

複数SVI間のVLAN間接続は、各SVIの状態とルーティング状態を合わせて確認します。

21. 問題での判断パターン

パターン1:インターフェースの種類を問われる

interface Vlan10
 ip address 192.168.10.1 255.255.255.0

判断:

Vlan10
↓
SVI
↓
VLAN 10を表す論理レイヤ3インターフェース

パターン2:適切な設定を選ぶ

要件:

VLAN 10に対応するレイヤ3論理インターフェースを作る。

判断:

interface vlan 10

を選択します。

パターン3:管理かゲートウェイか判断する

要件:

スイッチ自身は10.1.99.5を使用して管理されます。

なら管理の役割です。

要件:

VLAN 20のホストは10.1.20.1をデフォルトゲートウェイとして使用します。

ならゲートウェイの役割です。

インターフェース種類はどちらもSVIです。

パターン4:管理状態を判断する

出力:

Vlan30  192.168.30.1  YES manual  administratively down  down

判断:

アドレスは設定済み

管理状態がdown

です。

設定のshutdownとno shutdownを確認します。

パターン5:確認コマンドを選ぶ

複数のIPインターフェースについてアドレスと状態を一覧確認:

show ip interface brief

特定SVIのインターフェース情報を確認:

show interfaces vlan <id>

特定SVIの設定を確認:

show running-config interface vlan <id>

問題文が「何を確認したいのか」を先に読み、コマンドを選びます。

22. まとめ

SVIは、VLANを表す論理レイヤ3インターフェースです。

代表的には、

interface vlan <id>

で設定します。

SVIにはIPアドレスを持たせることができ、主に、

スイッチ自身の管理

または、

VLANホストのゲートウェイ

といった役割で利用できます。

管理SVIとゲートウェイSVIは別種類のインターフェースではなく、どちらもSVIです。違いは主に利用目的です。

状態を確認するときは、

show ip interface brief

や、

show interfaces vlan <id>

を利用し、

IPアドレス
管理状態
動作状態

を分けて判断します。

CCNA問題では、

interface Vlan<ID>

を見たら、

どのVLANを表すSVIか
↓
どのIPアドレスを持つか
↓
管理かゲートウェイか
↓
管理状態・動作状態はどうか

という順序で読み取ると判断しやすくなります。

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