試験項目 2.3 · CCNA-062
Cisco Discovery Protocol(CDP)
ドメイン 2 · Switching and Network Access · Network Documentation Validation
このページのゴール
Cisco Discovery Protocol(CDP)の出力から、直接接続されたCisco機器の識別情報、ローカル側インターフェース、隣接機器側ポート、機器種別、機種、管理情報を正しい方向で読み取り、実際の接続とネットワーク資料が一致しているか確認できるようにします。
CDPで隣接機器が表示されない場合には、ただちに配線誤りと断定せず、物理リンク、CDPの全体状態、対象インターフェースの状態、相手機器側の送信条件を順に切り分けます。
また、CDPエントリにはHoldtimeがあるため、表示されているエントリを「現在もリンクが確実に成立している証拠」と誤解しないことも重要です。
このページで学ぶこと
- CDPで直接確認できる隣接範囲
Device IDから隣接機器を識別する方法Local Intrfceを自機器側ポートとして読む方法Port IDを隣接機器側ポートとして読む方法CapabilityとPlatformを資料照合へ利用する方法show cdp neighbors detailで詳細情報を確認する方法- CDPの全体状態を確認する方法
- インターフェース単位のCDP状態を確認する方法
- 隣接機器が表示されない場合の切り分け
- Holdtimeとエントリ残存を正しく解釈する方法
- CDP情報と物理インターフェース状態を組み合わせる方法
- ネットワーク資料の機器名、接続ポート、役割、管理情報を段階的に検証する方法
CDPは直接接続されたCisco機器を発見する
CDPはCisco機器が隣接情報を交換するために利用するディスカバリープロトコルです。
基本的な読み方は、
自機器
↓
直接接続されたCisco機器
です。
たとえば次の接続を考えます。
SW1 Gi1/0/24
|
|
SW2 Gi1/0/1
SW1でCDPを確認すると、SW2が直接接続された隣接機器として表示されます。
CDPだけで経路全体を証明しない
次の接続を考えます。
SW1
|
SW2
|
SW3
SW1から見て直接接続されているのはSW2です。
CDPの基本的な確認範囲は、
SW1
↓
SW2
です。
SW1のCDP出力だけから、
SW1
↓
SW2
↓
SW3
という2ホップ先までの物理接続を直接証明したとは扱いません。
「IP到達可能であること」と「CDPで直接隣接していること」も別の意味です。
CDPをネットワーク資料の検証に使う
ネットワーク資料に次の記載があるとします。
SW1 Gi1/0/24
↓
SW2 Gi1/0/1
CDPでは少なくとも次を照合できます。
隣接機器名
↓
Device ID
SW1側ポート
↓
Local Intrfce
SW2側ポート
↓
Port ID
この3点を方向付きで読むことで、資料に記載された接続先と実機の隣接情報を比較できます。
show cdp neighborsで要約情報を確認する
代表的な確認コマンドは次です。
show cdp neighbors
出力例を考えます。
Device ID Local Intrfce Holdtme Capability Platform Port ID
SW2 Gig 1/0/24 153 S I C9300-24T Gig 1/0/1
要約出力では複数の項目を同時に見られますが、それぞれの意味を混同しないことが重要です。
Device IDは隣接機器を識別する
Device IDは発見した隣接機器を識別する項目です。
Device ID
SW2
この場合、
隣接機器
→ SW2
と読みます。
Device IDは自機器側ポート名ではありません。
また、Device IDだけで接続ポートまで判断することもできません。
Device IDを資料の機器名と照合する
ネットワーク資料が、
隣接機器
→ SW-EDGE-01
と記録しているのに、実機が、
Device ID
→ SW-EDGE-02
なら、機器識別情報に不一致があります。
このとき、
資料が必ず誤り
または、
実機が必ず誤り
と即断するのではなく、ほかの項目も確認して事実関係を整理します。
Local Intrfceは自機器側の接続ポート
Local Intrfceは、コマンドを実行した自機器側で隣接機器と接続しているインターフェースを示します。
SW1で次の出力を得たとします。
Device ID Local Intrfce Port ID
SW2 Gig 1/0/24 Gig 1/0/1
このとき、
Local Intrfce
→ SW1 Gi1/0/24
です。
Port IDは隣接機器側のポート
同じ出力で、
Port ID
→ Gig 1/0/1
なら、これは隣接機器SW2側のポートとして読みます。
したがって接続関係は、
SW1 Gi1/0/24
|
|
SW2 Gi1/0/1
です。
Local IntrfceとPort IDを逆に読まない
CDP問題で特に重要なのは方向です。
Local Intrfce
→ 自機器側
Port ID
→ 隣接機器側
SW1上で、
Device ID: SW2
Local Intrfce: Gi1/0/24
Port ID: Gi1/0/1
なら、
SW1 Gi1/0/24
↓
SW2 Gi1/0/1
です。
SW1 Gi1/0/1
↓
SW2 Gi1/0/24
ではありません。
方向を先に固定してから値を読む
複数のポート番号が出てくると混乱しやすいため、先に方向を固定します。
自機器側
→ Local Intrfce
隣接機器側
→ Port ID
その後に値を当てはめます。
自機器側
→ Gi1/0/24
隣接機器側
→ Gi1/0/1
この順序なら、ポート番号だけを見て逆方向に読む誤りを防ぎやすくなります。
Capabilityは隣接機器の役割を確認する手掛かり
Capabilityは、隣接機器がどのような機能を持つかを確認する手掛かりとして利用できます。
例:
Device ID Capability
SW-EDGE-02 S I
ネットワーク資料が、
機器役割
→ スイッチ
と記録しているなら、Capabilityは役割の妥当性を確認する補助情報になります。
Capability文字だけでネットワーク全体の役割を断定するのではなく、機器名や機種情報などと組み合わせて読みます。
Platformは機種情報の照合に使う
Platformは隣接機器の機種を確認するための情報として利用できます。
Device ID Platform
SW-EDGE-02 C9300-24T
資料に機種が記録されているなら、
資料上の機種
↓
Platform
を比較できます。
CapabilityとPlatformは同じ情報ではありません。
Capability
→ 機能や役割の手掛かり
Platform
→ 機種の手掛かり
として分けて考えます。
Device ID・Capability・Platformを別項目として比較する
次のような資料があるとします。
機器名
→ SW-EDGE-01
役割
→ ルータ
機種
→ C8300
実機CDPが、
Device ID
→ SW-EDGE-02
Capability
→ Switch
Platform
→ C9300
と示すなら、1項目だけを見て資料全体を一致とは判断しません。
識別情報
→ 不一致
役割
→ 不一致
機種
→ 不一致
のように項目ごとに評価します。
Holdtmeは隣接情報が保持される残り時間として読む
show cdp neighborsのHoldtmeは、受信済み隣接情報が保持される時間の判断材料になります。
例:
Device ID Holdtme
SW2 153
新しいCDP情報を受信すれば保持時間は更新されます。
一方、新しい情報を受信できなくなると、既存エントリがすぐ消えるとは限りません。
Holdtimeの値を丸暗記する必要はない
重要なのは特定の秒数そのものではなく、
最後に受信した隣接情報
↓
一定時間保持される
↓
新しい情報が来なければ最終的に期限切れ
という挙動です。
試験問題では、
ケーブル切断直後
↓
CDPエントリがまだ残っている
という状況があり得ることを理解しておきます。
エントリが存在しても現在のリンク状態を断定しない
次の状態を考えます。
show cdp neighbors
→ SW2のエントリあり
しかし、
Gi1/0/24
→ down/down
です。
この場合、
CDPエントリあり
→ 現在もリンクアップ
と断定してはいけません。
Holdtimeによる残存の可能性を考え、現在のインターフェース状態を確認します。
CDP情報は現在性を意識して読む
CDPは「受信した隣接情報」を保持します。
したがって、
隣接情報が表示されるか
だけでなく、
現在の物理インターフェース状態
も必要に応じて確認します。
接続資料を更新する場合も、残存エントリだけで現在の接続を確定しないことが重要です。
show cdp neighbors detailで詳細情報を確認する
要約表示より詳しい情報が必要なら、代表的に次を使用します。
show cdp neighbors detail
出力例:
-------------------------
Device ID: SW2
Entry address(es):
IP address: 10.0.0.2
Platform: cisco C9300-24T, Capabilities: Switch IGMP
Interface: GigabitEthernet1/0/24, Port ID (outgoing port): GigabitEthernet1/0/1
Holdtime : 153 sec
Version :
Cisco IOS XE Software
Management address(es):
IP address: 10.0.0.2
要約表示では不足する管理情報やソフトウェア情報を確認できます。
詳細表示でもローカルとリモートを混同しない
詳細表示でも方向は同じです。
Interface
→ 自機器側
Port ID (outgoing port)
→ 隣接機器側
例:
Interface: GigabitEthernet1/0/24
Port ID (outgoing port): GigabitEthernet1/0/1
なら、
自機器
→ Gi1/0/24
隣接機器
→ Gi1/0/1
です。
Management Addressは管理情報の照合に使う
show cdp neighbors detailで管理アドレスが表示される場合があります。
Management address(es):
IP address: 10.0.0.2
ネットワーク資料に、
SW2管理アドレス
→ 10.0.0.2
と記録されているなら、この情報を照合できます。
ただし、
Management Address一致
→ ネットワーク資料全体が完全一致
とは判断しません。
機器名、接続ポート、役割、機種などは別々に確認します。
ソフトウェアバージョンはソフトウェア情報の照合に使える
詳細表示にはソフトウェア情報が含まれる場合があります。
Version :
Cisco IOS XE Software
ネットワーク資料でソフトウェア情報を管理している場合は、必要な照合材料として利用できます。
ただし、ソフトウェア情報が一致しただけで、物理接続ポートまで一致したことにはなりません。
詳細情報だけで現在の物理リンクを保証しない
詳細情報が表示されていても、そのエントリがHoldtimeによって残存している可能性があります。
したがって、
詳細情報あり
↓
現在も必ずリンクアップ
とは判断しません。
現在性が必要なら、対象インターフェースの状態も確認します。
show cdpでCDP全体の状態を確認する
すべてのインターフェースで隣接機器が表示されない場合、CDP全体の状態を確認します。
代表的なコマンド:
show cdp
有効な環境では、CDPの全体情報として送信間隔やHoldtimeなどが表示されます。
例:
Global CDP information:
Sending CDP packets every 60 seconds
Sending a holdtime value of 180 seconds
Sending CDPv2 advertisements is enabled
ここで重要なのは秒数暗記ではなく、CDP自体が動作対象になっているかという観点です。
全ポートで隣接情報がない場合は全体状態を先に疑う
次の状況を考えます。
Gi1/0/1
→ 隣接機器なし
Gi1/0/2
→ 隣接機器なし
Gi1/0/3
→ 隣接機器なし
しかも物理リンクは複数ポートでアップしています。
この場合、
3本すべてのケーブルが同時に誤配線
と決めつけるより先に、
CDP全体の状態
を確認する価値があります。
CDP全体の有効状態と隣接機器不存在を分ける
隣接機器が表示されない原因は、
実際に隣接機器がない
だけではありません。
たとえば、
CDP全体が無効
なら、物理リンクがアップしていてもCDP隣接情報を取得できません。
したがって、
隣接機器表示なし
→ 配線誤り確定
ではありません。
show cdp interfaceでインターフェース単位を確認する
特定ポートだけCDP隣接情報が表示されない場合、代表的に次を確認します。
show cdp interface
または対象インターフェースを指定できる環境では、
show cdp interface GigabitEthernet1/0/10
を利用して、CDPがそのインターフェースで動作対象になっているか確認します。
他ポートが正常なら対象ポートへ絞る
次の状況を考えます。
Gi1/0/1
→ CDP隣接機器あり
Gi1/0/2
→ CDP隣接機器あり
Gi1/0/10
→ CDP隣接機器なし
この場合、CDP全体が完全に停止している可能性は下がります。
次に、
Gi1/0/10の物理状態
と、
Gi1/0/10のCDP状態
へ対象を絞ります。
全体状態とインターフェース状態は別に確認する
CDPでは、
装置全体
と、
個別インターフェース
の両方を意識します。
全体で有効
↓
対象ポートでも動作対象
↓
隣接機器側も送信可能
という条件がそろって初めて、期待する隣接情報が得られます。
CDP設定コマンドは状態理解のために区別する
CDP全体の状態に関係する代表的な設定は、
cdp run
です。
インターフェース単位では、
cdp enable
が関係します。
逆に無効化された構成では、
no cdp run
または、
interface GigabitEthernet1/0/10
no cdp enable
のような状態があり得ます。
ここでの目的は設定手順を暗記することではなく、隣接機器が表示されないときに「全体」と「対象ポート」を別々に確認する理由を理解することです。
隣接機器が表示されない原因は複数ある
隣接情報がないときは、候補を1つに固定しません。
代表的には、
物理リンクが成立していない
自機器でCDP全体が無効
自機器の対象ポートでCDPが無効
相手機器でCDPが無効
相手機器の対象ポートでCDPが無効
接続先がCDP情報を送信しない
などを切り分けます。
隣接機器不在を資料誤りと即断しない
資料には、
SW1 Gi1/0/24
↓
SW2 Gi1/0/1
とあるのに、SW1のCDPにSW2が表示されないとします。
この時点では、
資料が誤り
と確定できません。
CDPが無効であれば、物理接続が資料どおりでも隣接情報が表示されない可能性があります。
隣接機器不在の基本確認順
隣接情報がない場合は、次のように確認します。
対象ポートを特定
↓
物理リンク状態
↓
CDP全体の状態
↓
対象ポートのCDP状態
↓
相手機器側のCDP送信条件
↓
ネットワーク資料と再照合
この順序にすると、情報取得機能が止まっているだけなのに資料を書き換える誤りを避けやすくなります。
物理リンクとCDP表示は同じ意味ではない
次の状態は両立し得ます。
物理リンク
→ up
CDP隣接情報
→ なし
たとえばCDPが無効なら、この状態になり得ます。
反対に、ケーブル切断直後は、
物理リンク
→ down
CDPエントリ
→ 一時的に残存
という状態もあり得ます。
リンクアップだけでCDP正常とは判断しない
物理リンクがアップしていることは、CDP隣接情報交換が正常であることを意味しません。
物理リンク
→ up
でも、
CDP
→ 無効
なら隣接情報は得られません。
したがって、目的に応じて物理状態とCDP状態を別々に確認します。
CDPエントリだけでリンクアップとは判断しない
逆方向の誤りにも注意します。
CDPエントリ
→ あり
でも、
物理リンク
→ down
なら、Holdtimeによる残存を考えます。
現在のリンク状態を知りたい場合は、インターフェース状態を優先して確認します。
相手機器側の状態も確認対象になる
自機器側で、
CDP全体
→ 有効
対象ポート
→ 有効
物理リンク
→ up
にもかかわらず隣接情報がない場合、相手機器側の状態も候補になります。
相手機器全体のCDP状態
相手機器側対象ポートのCDP状態
を確認できるなら、送信条件を切り分けます。
自機器のCDPだけでは相手機器の無効状態を直接証明できない
隣接情報が来ないという事実だけでは、
相手機器でCDPが無効
と断定できません。
同じ症状は、
物理断
自機器側設定
相手機器側設定
など複数の原因で発生します。
したがって、可能な範囲で両端の状態を確認します。
ネットワーク資料の検証は項目単位で行う
資料に次の情報があるとします。
機器名
SW2
SW1側ポート
Gi1/0/24
SW2側ポート
Gi1/0/1
役割
スイッチ
機種
C9300
管理アドレス
10.0.0.2
CDP情報をそれぞれ対応付けます。
機器名
→ Device ID
SW1側ポート
→ Local Intrfce
SW2側ポート
→ Port ID
役割
→ Capability
機種
→ Platform
管理アドレス
→ 詳細表示のManagement Address
一部一致を全体一致へ拡大しない
次の状態を考えます。
Device ID
→ 一致
Local Intrfce
→ 一致
Port ID
→ 不一致
この場合、
機器名が合っている
↓
資料全体も正しい
とは判断しません。
ポート情報に不一致があるため、接続情報として再確認が必要です。
一部不一致だけで残りの情報まで否定しない
反対に、
Device ID
→ 不一致
でも、
Local Intrfce
Port ID
Platform
などの情報は個別に記録できます。
ネットワーク資料を検証するときは、各項目の一致・不一致を分けて扱います。
Capabilityと機器名は役割が異なる
Device IDは隣接機器の識別に使います。
Capabilityは隣接機器の機能や役割の確認材料として使います。
したがって、
Device ID一致
でも、
Capability不一致
なら、役割情報まで一致したとは扱いません。
Platformとソフトウェアバージョンも別情報
Platformは機種の判断材料です。
詳細表示のソフトウェア情報は、稼働ソフトウェアの判断材料です。
Platform
→ 機種
Version
→ ソフトウェア情報
として別々に照合します。
シナリオ1:直接接続ポートを検証する
資料:
SW1 Gi1/0/24
↓
SW2 Gi1/0/1
SW1で確認:
Device ID Local Intrfce Port ID
SW2 Gig 1/0/24 Gig 1/0/1
判断:
Device ID
→ SW2一致
Local Intrfce
→ SW1 Gi1/0/24一致
Port ID
→ SW2 Gi1/0/1一致
この3点について資料と実機情報が一致しています。
シナリオ2:Local IntrfceとPort IDを逆に読んだ場合
出力:
Device ID Local Intrfce Port ID
SW2 Gig 1/0/24 Gig 1/0/1
誤った読み方:
SW1 Gi1/0/1
↓
SW2 Gi1/0/24
正しい読み方:
SW1 Gi1/0/24
↓
SW2 Gi1/0/1
方向を固定してから値を当てはめます。
シナリオ3:資料の機器名と役割が不一致
資料:
機器名
SW-EDGE-01
役割
ルータ
CDP:
Device ID
SW-EDGE-02
Capability
Switch
判断:
機器識別
→ 不一致
役割
→ 不一致
両方を個別に不一致として扱います。
シナリオ4:機種情報を照合する
資料:
機種
C9300-24T
CDP:
Platform
C9300-24T
この項目については一致と評価できます。
ただし、この一致だけで接続ポートや管理アドレスまで一致したとは判断しません。
シナリオ5:管理アドレスを確認する
詳細表示:
Management address(es):
IP address: 10.0.0.2
資料:
管理アドレス
10.0.0.2
管理アドレス項目の照合に利用できます。
同時に、
Device ID
Local Intrfce
Port ID
も必要に応じて確認します。
シナリオ6:全ポートで隣接機器が見えない
状態:
複数の物理リンク
→ up
すべてのCDP隣接情報
→ なし
最初の確認候補:
show cdp
装置全体でCDPが利用可能な状態かを確認します。
シナリオ7:1ポートだけ隣接機器が見えない
状態:
Gi1/0/1
→ 隣接機器あり
Gi1/0/2
→ 隣接機器あり
Gi1/0/10
→ 隣接機器なし
確認候補:
Gi1/0/10の物理状態
show cdp interface GigabitEthernet1/0/10
全体ではなく対象ポートへ切り分けます。
シナリオ8:ケーブル切断直後にエントリが残る
状態:
Gi1/0/24
→ down/down
しかし、
show cdp neighbors
→ SW2がまだ表示
この場合、
Holdtimeによる残存
を考えます。
現在の物理リンク状態はインターフェース側で確認します。
シナリオ9:詳細情報があるがリンクはダウン
確認:
show cdp neighbors detail
→ Management Addressあり
→ ソフトウェア情報あり
一方、
対象インターフェース
→ down/down
なら、
詳細情報がある
→ 現在もリンクアップ
とは判断しません。
シナリオ10:SW1から2ホップ先を問われる
接続:
SW1
|
SW2
|
SW3
SW1でCDPを確認する場合、直接確認する対象は、
SW2
です。
SW3の接続ポートをSW1のCDPだけで直接検証したとは扱いません。
シナリオ11:隣接機器が見えないため資料を書き換えたくなる
資料:
SW1 Gi1/0/24
↓
SW2 Gi1/0/1
CDP:
SW2
→ 表示なし
この段階で資料を変更せず、
物理状態
↓
CDP全体状態
↓
対象ポート状態
↓
相手機器側条件
を確認します。
情報取得条件を確認してから資料との不一致を評価します。
よくある誤り
CDPで見える機器を同一IPサブネット全体だと考える
CDPは直接隣接情報として読みます。
IPサブネット全体の機器一覧を取得する機能として扱いません。
Device IDを隣接機器側ポートだと考える
Device IDは隣接機器の識別情報です。
隣接機器側ポートはPort IDで確認します。
Local Intrfceを隣接機器側ポートだと考える
Local Intrfceはコマンドを実行した自機器側の接続インターフェースです。
Port IDを自機器側ポートだと考える
Port IDは隣接機器側のポートとして読みます。
Capabilityだけで機器全体を識別する
Capabilityは機能や役割の確認材料です。
機器識別にはDevice IDなど別の情報も使います。
Platformだけで接続関係を確定する
Platformは機種情報の確認材料です。
接続関係はLocal IntrfceとPort IDを含めて確認します。
隣接機器が表示されないのでケーブル断と決める
CDP全体状態、インターフェース単位状態、相手機器側条件も候補です。
エントリがあるのでリンクアップと決める
Holdtimeによって古いエントリが一時的に残る可能性があります。
現在のインターフェース状態も確認します。
Holdtimeの秒数だけを暗記する
重要なのは、受信済みエントリが一定時間保持され得るという挙動です。
問題での判断パターン
パターン1:直接確認できる範囲を問われる
自機器
↓
直接接続された隣接機器
を選びます。
ルータや別スイッチを越えた先までCDPだけで直接確認したとは扱いません。
パターン2:隣接機器名を問われる
Device ID
→ 隣接機器の識別
と判断します。
パターン3:自機器側ポートを問われる
Local Intrfce
→ 自機器側
です。
パターン4:隣接機器側ポートを問われる
Port ID
→ 隣接機器側
です。
パターン5:役割と機種を問われる
Capability
→ 機能や役割
Platform
→ 機種
と分けます。
パターン6:管理情報やソフトウェア情報を問われる
show cdp neighbors detail
を候補にします。
パターン7:全ポートで隣接情報がない
CDP全体状態
を早い段階で確認します。
パターン8:1ポートだけ隣接情報がない
対象インターフェースの物理状態
と、
対象インターフェースのCDP状態
を確認します。
パターン9:切断直後もエントリがある
Holdtime
↓
既存エントリが一時的に残存
を考えます。
パターン10:資料と複数項目が異なる
Device ID
Local Intrfce
Port ID
Capability
Platform
を項目単位で評価します。
確認コマンドと目的を対応させる
show cdp neighbors
→ 隣接機器の要約
→ Device ID
→ Local Intrfce
→ Holdtme
→ Capability
→ Platform
→ Port ID
show cdp neighbors detail
→ 管理アドレス
→ ソフトウェア情報
→ 詳細なローカル/リモート接続情報
show cdp
→ CDP全体の状態を確認する手掛かり
show cdp interface
→ インターフェース単位のCDP状態を確認
1つのコマンドですべてを判断しようとせず、確認目的に合わせて使い分けます。
ネットワーク資料検証の基本手順
実機と資料を照合するときは、次の流れで整理します。
確認対象の自機器を特定
↓
show cdp neighbors
↓
Device IDで隣接機器を確認
↓
Local Intrfceで自機器側ポートを確認
↓
Port IDで隣接機器側ポートを確認
↓
CapabilityとPlatformを確認
↓
必要ならshow cdp neighbors detail
↓
管理情報やソフトウェア情報を確認
↓
各項目を資料と個別に照合
隣接情報がない場合は別の分岐へ進みます。
物理リンク状態
↓
CDP全体状態
↓
対象インターフェース状態
↓
相手機器側のCDP条件
↓
資料との不一致を評価
まとめ
CDPを読むときは、最初に「直接接続された隣接機器の情報」であることを押さえます。
そのうえで、
Device ID
→ 隣接機器
Local Intrfce
→ 自機器側ポート
Port ID
→ 隣接機器側ポート
Capability
→ 機能や役割
Platform
→ 機種
として方向と役割を分けます。
より詳細な情報が必要なら、
show cdp neighbors detail
で管理アドレスやソフトウェア情報を確認します。
隣接機器が表示されない場合は、
物理状態
↓
CDP全体状態
↓
対象インターフェース状態
↓
相手機器側条件
を切り分けます。
最後に、CDPエントリはHoldtimeまで残存し得るため、エントリの存在だけで現在の物理リンクを断定せず、必要に応じて現在のインターフェース状態と組み合わせてネットワーク資料を検証します。
理解確認
このページの内容を15問で確認します。
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