SAP-C02-139 · セクション 16 / タスク 3.5
Underutilized / Overutilized Resourceを特定する
Underutilized / Overutilized / Idle Resource / Unused Resource / Utilization / Rightsizing / AWS Compute Optimizer / AWS Trusted Advisor / Waste
コストベースラインを作成したら、次は、
どのリソースを
後続のコスト改善候補として
詳しく調べるべきかを特定します。
このページでは、適正サイジングの一般原則やAWS推奨事項の使い方を最初から説明し直しません。
既存環境について得られた、
利用状況
AWS Compute Optimizerの検出結果
AWS Trusted Advisorの検出結果
業務上の必要性を組み合わせ、
低利用
過剰利用
アイドル
未使用
適正サイジング候補
停止 / 削除候補
追加確認へ分類します。
ゴール
AWSの検出結果だけで変更を決定するのではなく、
AWSの検出結果
+
現在の利用状況
+
業務上の必要性から、
このリソースは
どの種類の最適化候補かを判断できるようにします。
最終的な出力は、
リソース
↓
分類
↓
候補
↓
根拠を持つ最適化候補一覧です。
1. コストベースラインからリソース単位へ進む
前段では、
現在コスト
サービス別コスト
使用量
コスト推移を比較可能な基準として整理しました。
ここでは、その中から実際のリソースを確認します。
例えば、
Amazon EC2
月40万円という情報だけでは、
40万円のうち
どこに改善余地があるかは分かりません。
そこで、
EC2-A
EC2-B
EC2-C
...というリソース単位まで落とし込みます。
2. 最適化候補を4つの利用状態で整理する
候補を整理するときは、まず次の状態を区別します。
| 状態 | このページでの分類 |
|---|---|
| 必要だが現在能力に余裕がある | 低利用 |
| 必要だが現在能力が不足している | 過剰利用 |
| 存在・稼働しているが実質的な利用がほとんどない | アイドル |
| 現在利用されておらず、業務上も不要と確認できる | 未使用 |
ここで重要なのは、
低利用
=
削除候補ではなく、
低利用
↓
適正サイジング候補
未使用
↓
停止 / 削除候補のように、候補の種類を分けることです。
3. Compute Optimizerの検出結果を分類へ変換する
AWS Compute Optimizerでは、EC2インスタンスについて、
Over-provisioned
Under-provisionedなどの検出結果を確認できます。
名称だけを見ると誤解しやすいため、候補一覧へ登録するときは意味を正しく対応付けます。
4. Over-provisionedは低利用側の候補
Compute Optimizerの、
Over-provisionedは、現在のリソース仕様の一部を縮小しても、ワークロードの性能要件を満たせると判断された状態です。
したがって、
Over-provisioned
↓
利用量が多すぎるとは読みません。
候補一覧では、
現在も必要
+
Over-provisioned
↓
低利用側
↓
適正サイジング候補として整理します。
5. Under-provisionedは能力不足側の候補
反対に、
Under-provisionedは、CPU、メモリ、ネットワークなどの現在能力の少なくとも一部が、ワークロードの性能要件を満たしていない状態です。
したがって、
Under-provisioned
↓
利用量が少ないではありません。
候補一覧では、
現在も必要
+
Under-provisioned
↓
能力不足側
↓
適正サイジング候補として整理します。
6. 利用率だけで削除候補にしない
例えば、
CPU使用率
非常に低いという情報があっても、それだけでは、
不要とは判断できません。
確認するのは、
現在も何らかの役割があるかです。
必要なリソースなら、
低利用として適正サイジング候補になる可能性があります。
7. Idle / Unattached / Unusedを候補分類へ利用する
現在のAWS Compute Optimizerには、アイドルリソースに関する推奨があり、検出結果として、
Idle
Unattached
Unusedなどがあります。
これらも最終アクションではなく、
どの種類の候補として
確認を進めるかを決める入力として使います。
8. Idleは必要性確認へ進める
例えば、
EC2
↓
Idleであっても、
DR待機用途
月末処理
緊急時専用などの役割が残っている可能性があります。
したがって、
Idle
↓
即削除とはしません。
候補一覧では、
アイドル
+
業務上の必要性を確認として扱います。
9. Unattached / Unusedも業務上の必要性と組み合わせる
例えばAmazon EBSボリュームが、
Unattachedと検出されていても、
将来再接続する予定
移行作業で一時保管中
復旧用途で保持などの可能性があります。
一方、
Unattached
+
所有者確認
+
今後も不要まで確認できれば、
未使用
↓
削除候補として整理できます。
10. 「アイドル」と「無駄」を分ける
アイドルは、
利用状況を表します。
無駄なコストと判断するには、
利用がほとんどない
+
現在の業務要件上も不要という確認が必要です。
つまり、
Idle
=
利用状態
不要
=
業務上の判断を分けます。
11. AWS Trusted Advisorも候補発見の入力として使う
AWS Trusted Advisorのコスト最適化関連チェックからも、コスト改善候補となるリソースを確認できます。
このページではTrusted Advisorの各チェック内容を再講義せず、
Trusted Advisorで
候補が検出された
↓
現在の利用状況と
業務上の必要性を確認
↓
候補一覧へ分類という使い方に限定します。
Trusted Advisorで検出されたこと自体を、
削除確定とは扱いません。
12. Trusted Advisorの表示件数を改善機会の総数とみなさない
現在のAWS Trusted Advisorの一部のコスト最適化チェックでは、AWS Cost Optimization Hubから得られる推奨事項について、
リソースごとに
上位の推奨アクションが表示されます。
例えば、あるEC2インスタンスについてTrusted Advisorに、
推奨アクション
1件だけ表示されていても、
そのリソースには
改善機会が1種類しかないとまでは判断しません。
候補一覧では、
Trusted Advisorで
表示された上位アクション
↓
候補として記録し、さらに詳細な判断が必要なら、関連する詳細な推奨事項を確認します。
このページで重要なのは、
Trusted Advisorに
何件表示されたかではなく、
対象リソースを
どの改善候補として
分類するかです。
13. AWSの検出結果と分類を分ける
例えば、
| AWSの検出結果 | 業務上の状況 | 分類 |
|---|---|---|
| Over-provisioned | 現在も必要 | 低利用 / 適正サイジング候補 |
| Under-provisioned | 現在も必要 | 能力不足 / 適正サイジング候補 |
| Idle | DR待機用途あり | アイドル / 維持または追加確認 |
| Unattached | 今後も不要 | 未使用 / 削除候補 |
| Trusted Advisorの推奨アクション | 対象リソースを確認 | 表示された改善候補として記録 |
このように、
AWSの検出結果と、
最適化候補としての分類を同じものとして扱いません。
14. 適正サイジング候補と削除候補を区別する
候補一覧では、
現在も必要
+
能力が利用状況と合っていない
↓
適正サイジング候補と、
現在利用されていない
+
業務上も不要
↓
停止 / 削除候補を分けます。
具体的な変更先や変更方法は、後続の改善判断へ残します。
15. 最適化候補一覧へ残す情報
例えば、次のように整理します。
| リソース | 利用状況 | AWSの検出結果 | 必要性 | 候補 |
|---|---|---|---|---|
| EC2-A | 継続的に低利用 | Over-provisioned | 必要 | 適正サイジング |
| EC2-B | ほぼ利用なし | Idle | DR待機用途 | 維持 / 追加確認 |
| EBS-C | 未接続 | Unattached | 不要確認済み | 削除候補 |
| EC2-D | 能力不足 | Under-provisioned | 必要 | 適正サイジング |
| EC2-E | ― | Trusted Advisorの推奨 | 要確認 | 表示された改善候補を記録 |
重要なのは、
どのAWSサービスが
推奨したかだけではありません。
なぜその分類にしたかを残します。
16. 判断フロー
コストベースライン
↓
リソース単位で確認
↓
AWSの検出結果あり?
↓
現在も業務上必要?
│
├─ いいえ
│ ↓
│ 未使用候補
│ ↓
│ 停止 / 削除候補
│
└─ はい
↓
利用状況は?
│
├─ 能力に余裕
│ ↓
│ 低利用
│ ↓
│ 適正サイジング候補
│
├─ 能力不足
│ ↓
│ 過剰利用
│ ↓
│ 適正サイジング候補
│
└─ ほぼ利用なし
↓
アイドル
↓
待機用途などを確認
↓
維持 / 追加確認 / 停止候補
↓
Trusted Advisor等の
表示結果も候補として整理
↓
根拠付きの候補一覧へ登録17. 混同ポイント
| 誤った判断 | このページでの判断 |
|---|---|
Over-provisioned = 過剰利用 | 現在能力が過剰なので低利用側 |
Under-provisioned = 低利用 | 現在能力不足なので過剰利用側 |
| CPUが低ければ未使用 | 現在も必要か確認する |
Idleなら必ず削除 | 待機用途などの必要性を確認する |
Unattachedなら無条件で削除 | 業務上も不要か確認する |
| AWSの検出結果 = 最終アクション | 候補分類の入力として使う |
| Trusted Advisorに1件表示 = 改善機会も1種類だけ | 上位アクションの表示であり、必要なら詳細を確認する |
| 高利用率 = 無駄 | 能力不足の可能性も確認する |
18. SAP-C02での判断フロー
既存環境の
コストベースラインあり
↓
リソース単位へ分解
↓
利用状況を確認
↓
Compute Optimizer /
Trusted Advisorの
検出結果を確認
↓
業務上の必要性を確認
↓
分類
├─ 低利用
├─ 過剰利用
├─ アイドル
├─ 未使用
└─ 追加確認
↓
候補
├─ 適正サイジング
├─ 維持
├─ 停止
├─ 削除
└─ 追加調査
↓
後続の改善判断へ19. このページで扱わないこと
ここでは、
具体的な新しい
インスタンスタイプの選択
適正サイジングの
具体的な変更手順
Spot Instancesへの移行
Auto Scaling設定変更
Reserved Instances
Savings Plans
購入コミットメント
ネットワーク / データ転送コスト改善
ストレージ階層化
コスト配分タグ設計
削除操作そのもの
最終的なコスト改善施策の選択は扱いません。
このページで完成させるのは、
利用状況
+
AWSの検出結果
+
業務上の必要性
↓
最適化候補として分類することです。
まとめ
AWS Compute OptimizerやAWS Trusted Advisorの結果は、
そのまま実施する変更命令ではありません。
既存リソースについて、
現在も必要か
実際にどう利用されているか
AWSは何を検出したかを合わせて確認します。
そのうえで、
必要だが能力に余裕
→ 低利用
→ 適正サイジング候補
必要だが能力不足
→ 過剰利用
→ 適正サイジング候補
ほぼ利用なし
→ アイドル
→ 必要性を追加確認
現在利用なし
+
業務上も不要
→ 未使用
→ 停止 / 削除候補へ分類します。
Trusted Advisorに表示される推奨アクションも候補として記録しますが、表示件数だけから改善機会の総数を決めません。
最終的に、
根拠付きの最適化候補一覧
を後続の改善判断へ渡します。
主要AWS公式資料
- AWS Certified Solutions Architect - Professional(SAP-C02)試験ガイド — タスク 3.5
- AWS Compute Optimizer — Viewing EC2 instance recommendations
- AWS Compute Optimizer — Viewing idle resource recommendations
- AWS Trusted Advisor — コスト最適化チェック
理解確認
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