試験項目 2.1.b · CCNA-043
IEEE 802.1Q Tagging
ドメイン 2 · Switching and Network Access · Configure Network Infrastructure Connectivity
このページのゴール
802.1Q TagがTrunk上でVLANを識別する仕組みを理解し、Tagged/Untagged FrameとVLAN Associationを判断できるようにする。
このページで学ぶこと
- 802.1Q VLAN Identification
- 802.1Q VLAN ID
- Tagged Frame on Trunk
- Default Native VLAN Untagged
- Multiple VLANs on One Physical Link
- Access Port Frame Handling
- Router Subinterface dot1Q Association
1. 802.1QはフレームへVLANコンテキストを持たせる
IEEE 802.1Qは、複数VLANのトラフィックを同じ物理リンクで運ぶときに、フレームがどのVLANのトラフィックなのかを受信側へ伝えるために使われます。
802.1QタグがVLANコンテキストをどのように保持し、アクセスポート・トランクポート・ルータサブインターフェースでどのように解釈されるかを中心に学びます。
2. 複数VLANを1本の物理リンクで運ぶ
トランクでは、1本の物理リンクを複数VLANで共有できます。
VLAN 10 ─┐
VLAN 20 ─┼─ トランクリンク
VLAN 30 ─┘3. 802.1Qタグが識別情報を運ぶ
トランク上では、802.1Qタグを使ってフレームにVLAN識別情報を持たせます。
この識別情報を見ることで、同じ物理リンク上を流れる複数VLANのフレームを区別できます。
4. タグ付きフレームとは何か
802.1QのVLAN識別情報を持つフレームを、タグ付きフレームとして扱います。
Ethernetフレーム
+
802.1Q VLANコンテキスト5. VLAN IDがVLANを識別する
802.1QタグではVLAN IDを使って、そのフレームがどのVLANコンテキストに属するかを示します。
VLAN ID 10 → VLAN 10
VLAN ID 20 → VLAN 206. VLAN IDとIPアドレスは別の情報
VLAN IDはレイヤー2のVLANコンテキストを識別するための情報です。
IPアドレスはレイヤー3のアドレス指定情報であり、役割が異なります。
7. VLAN IDとMACアドレスは別の情報
MACアドレスはEthernetで送信元・宛先を識別するために使われます。
VLAN IDはフレームが属するVLANコンテキストを識別するために使われます。
8. VLAN IDとTTLを混同しない
TTLはIPパケット側の情報であり、802.1QのVLAN IDとは目的が異なります。
VLAN ID → VLANコンテキスト
TTL → IPパケットのホップ制御9. エンドポイント側とトランク側ではフレーム表現が変わり得る
同じトラフィックでも、エンドポイントとアクセスポートの間ではタグなし、トランク区間ではタグ付きというように、リンク上のフレーム表現は変わり得ます。
同じ802.1Qタグがエンドツーエンドで常に保持されると考えないことが重要です。
10. アクセスとトランクではVLANコンテキストの伝え方が違う
アクセスポートではポートのアクセスVLAN設定がVLANコンテキストを与えます。
トランクでは802.1QタグのVLAN IDが複数VLANを区別する主要な手掛かりになります。
11. アクセスポートでは一般的なエンドポイントフレームをタグなしで受信する
通常のデータアクセスポートを前提にすると、エンドポイント → スイッチのフレームはタグなしとして受信します。
エンドポイント
| タグなし
アクセスポート12. アクセスポートではポート設定からVLANコンテキストを付与する
アクセスポートへタグなしフレームが入った場合、ポートのアクセスVLAN設定からVLANコンテキストを付与して扱います。
タグなしフレーム
↓
アクセスポート
↓
アクセスVLAN設定
↓
VLANコンテキスト13. アクセスからトランクへ出るときにタグを付加する
アクセスポートで受信したトラフィックをトランクへ転送する場合、通常の非ネイティブVLANのトラフィックでは802.1Qタグを付加してVLANコンテキストをリンク上へ表します。
アクセス受信
タグなし
↓
VLANコンテキスト
↓
トランク送信
タグ付き14. 通常の非ネイティブVLANのトラフィックはタグ付き
Ciscoの一般的な802.1Qトランクでは、通常の非ネイティブVLANのトラフィックはタグ付きで送信されます。
そのVLAN IDにより、受信側はフレームのVLANコンテキストを識別できます。
15. VLAN IDと許可VLANは役割が違う
VLAN IDはフレームがどのVLANコンテキストを持つかを識別する情報です。
許可VLANは、そのトランクでどのVLANトラフィックを通過対象として扱うかというポート側の条件です。
16. トランクへタグなしフレームが入った場合
トランクでタグなしのフレームを受信した場合、デフォルト動作ではそのポートのネイティブVLANへ関連付けて扱います。
タグなしフレーム
↓
トランク受信
↓
ネイティブVLANコンテキスト17. ネイティブVLANはタグなしフレームのデフォルトコンテキストになる
Ciscoの一般的な802.1Qトランクでは、受信したタグなしフレームをそのポートのネイティブVLANへ関連付けます。
タグなしフレームの解釈は、ネイティブVLANの受信処理に基づきます。
18. ネイティブVLANのトラフィックのデフォルト送信動作
Ciscoの一般的な802.1Qトランクでは、デフォルト動作としてネイティブVLANのトラフィックをタグなしで送信します。
そのため「トランク上の全フレームが必ずタグ付き」と覚えるのは不正確です。
19. 全トランクフレームがタグ付きとは限らない
非ネイティブVLANのトラフィック
→ 通常タグ付き
ネイティブVLANのトラフィック
→ デフォルトではタグなしこの違いを前提にフレームを読みます。
20. タグがあるフレームはVLAN IDを見る
802.1Qタグが確認できるフレームでは、VLAN IDを最初の判断材料にします。
802.1Qタグあり
↓
VLAN IDを見る
↓
対応VLANコンテキスト21. タグがないトランクフレームはネイティブVLANのデフォルト処理を見る
トランク上でタグがないフレームを見た場合は、デフォルトのネイティブVLAN処理を考えます。
タグなし
↓
トランク上か確認
↓
ネイティブVLANのデフォルト処理22. タグの有無で最初の判断が変わる
トランク上のフレームを読むときは、まず802.1Qタグの有無を確認します。
タグあり → VLAN IDを見る
タグなし → デフォルトのネイティブVLAN処理を考える
23. アクセス受信の基本フロー
タグなしフレーム
↓
アクセスポート
↓
アクセスVLAN設定
↓
VLANコンテキストこの順序で判断します。
24. アクセス → トランクでタグ付加
エンドポイント
| タグなし
アクセスポート
| VLANコンテキスト
スイッチ
| 802.1Qタグ付加
トランク通常の非ネイティブVLANのトラフィックではこのように考えます。
25. トランク → アクセスでタグ除去
トランクから受信したタグ付きフレームを通常のデータアクセスポートへ転送する場合、エンドポイント側へ出すフレームでは802.1Qタグを付けたままにせず、アクセス側のタグなしフレームとして送信します。
トランク
| タグ付き
スイッチ
| VLANコンテキスト
アクセスポート
| タグなし
エンドポイント26. アクセスとトランクのフレーム処理比較
| 観点 | アクセスポート | トランクポート |
|---|---|---|
| 主なVLANコンテキストの判断 | ポートのアクセスVLAN設定 | 802.1Q VLAN ID |
| 通常のデータフレーム | エンドポイント側ではタグなし | 非ネイティブVLANは通常タグ付き |
| 複数VLANの同時運搬 | 通常は1つのデータVLAN | 1本のリンクで複数VLAN |
| タグなしフレームの代表的解釈 | アクセスVLANへ関連付け | デフォルトではネイティブVLANへ関連付け |
27. 同じタグがエンドツーエンドで保持されるわけではない
802.1Qタグはリンク上で必要に応じて付加・除去されます。
送信元エンドポイントから宛先エンドポイントまで同じタグが常に残り続けると考えないようにします。
28. アクセス → トランク → アクセスの全体像
PC-A
| タグなし
アクセスVLAN 20
|
スイッチA
| タグ付き(VID 20)
トランク
| タグ付き(VID 20)
スイッチB
|
アクセスVLAN 20
| タグなし
PC-B29. シナリオ: VLAN 20のPC-Aが送信する
PC-Aが通常のデータアクセスポートへフレームを送るとき、エンドポイント側ではタグなしフレームとして受信する前提で考えます。
30. シナリオ: スイッチAがVLAN 20コンテキストを付与する
スイッチAは受信ポートのアクセスVLAN設定から、そのフレームをVLAN 20コンテキストとして扱います。
31. シナリオ: スイッチAからトランクへ送る
VLAN 20が非ネイティブVLANである通常の例では、トランクへ送るフレームにVLAN ID 20の802.1Qタグを付加します。
32. シナリオ: スイッチBがトランクで受信する
スイッチBはタグ付きフレームのVLAN ID 20を読み、VLAN 20コンテキストとして受信します。
33. シナリオ: スイッチBからアクセスポートへ送る
宛先PC-BがVLAN 20の通常のデータアクセスポートに接続されている場合、エンドポイント側へはタグなしフレームとして送信します。
34. パケットキャプチャでは取得位置を確認する
パケットキャプチャで802.1Qタグを読むときは、どのリンク上で取得したフレームなのかを意識します。
トランク区間で取得した非ネイティブVLANのトラフィックなら、VLAN IDを判断材料にできます。
35. トランク上のパケットキャプチャでVLAN IDを読む
802.1Q
VLAN ID: 20この表示なら、フレームをVLAN 20コンテキストとして読むのが基本です。
36. パケットキャプチャでタグなしフレームを見た場合
トランク区間のキャプチャでタグなしフレームを確認した場合は、デフォルトのネイティブVLAN処理を検討します。
タグなしフレームの基本処理と、ネイティブVLANの具体的な設定値や不一致は切り分けて考えます。
37. Router-on-a-Stickでも802.1Q VLAN IDを使う
Router-on-a-Stickでは、ルータの1つの物理インターフェース上に複数サブインターフェースを作り、802.1Q VLAN IDと対応付けます。
38. ルータサブインターフェースはVLANごとのレイヤー3処理点になる
各サブインターフェースを特定VLANの802.1Qトラフィックと関連付け、VLANごとのレイヤー3ゲートウェイとして利用できます。
39. Router-on-a-Stickの基本構造
スイッチトランク
|
ルータ物理インターフェース
├─ VLAN 10用サブインターフェース
├─ VLAN 20用サブインターフェース
└─ VLAN 30用サブインターフェース40. encapsulation dot1QでVLAN関連付けを定義する
ルータサブインターフェースでは、代表的に次のように802.1Q VLAN IDとの関連付けを定義します。
interface GigabitEthernet0/0.20
encapsulation dot1Q 2041. encapsulation dot1Q 20の意味
この例では、encapsulation dot1Q 20がサブインターフェースをVLAN ID 20の802.1Qトラフィックへ関連付けます。
42. サブインターフェース番号そのものはVLAN関連付けを決めない
.20というサブインターフェース番号自体がVLAN 20を決めるわけではありません。
VLAN関連付けを判断するときはencapsulation dot1Q <vlan-id>を確認します。
43. サブインターフェース番号とVLAN IDは一致させることが多い
読みやすさのためサブインターフェース番号とVLAN IDを同じ番号にする構成はよくあります。
ただし、仕組み上の関連付けはencapsulation dot1Qで指定したVLAN IDを基準に判断します。
44. VLAN ID 20のフレームはdot1Q 20のサブインターフェースへ対応する
タグ付きフレームVLAN ID 20
↓
encapsulation dot1Q 20
↓
対応サブインターフェース45. ルータサブインターフェースの番号だけで判断しないシナリオ
interface GigabitEthernet0/0.20
encapsulation dot1Q 30この例で802.1Q VLAN関連付けを判断するなら、サブインターフェース名の.20ではなくencapsulation dot1Q 30を見るため、VLAN ID 30との関連付けとして読みます。
46. サブインターフェース名は識別名、dot1Q値はVLAN関連付け
.20
→ サブインターフェース番号
encapsulation dot1Q 30
→ 802.1Q VLAN IDとの関連付けこの2つを区別します。
47. サブインターフェースはVLANごとのゲートウェイになれる
対応サブインターフェースへIPアドレスを設定する構成では、そのサブインターフェースをVLANのレイヤー3ゲートウェイとして利用できます。
802.1QによるVLAN識別と、その後のルーティングプロトコルによる経路選択は別の処理です。
48. タグ付けとIPルーティングを分けて考える
802.1Qタグ付けはフレームが属するVLANコンテキストを扱うレイヤー2の仕組みです。
ルータがサブインターフェースで受信後に別ネットワークへ転送する判断はレイヤー3ルーティングです。
49. 受信VLAN識別とルーティング判断は順番が違う
タグ付きフレーム
↓
VLAN IDでサブインターフェースへ関連付け
↓
レイヤー3 Packetを処理
↓
ルーティング判断802.1Q VLAN識別とルーティング判断を一つの処理として混同しないようにします。
50. Router-on-a-StickでVLAN 20フレームを受信するシナリオ
トランクからVLAN ID 20のタグ付きフレームが到着した場合、encapsulation dot1Q 20を持つサブインターフェースとの関連付けを確認します。
51. Router-on-a-StickでVLAN 30フレームを受信するシナリオ
VLAN ID 30のフレームなら、VLAN ID 30と関連付けられたサブインターフェースを確認します。
サブインターフェース番号の見た目だけで決めません。
52. ルータから別VLANへ送るときもVLANコンテキストが必要
ルーティング後に別VLANへ送信する場合、スイッチとのトランク区間では送信先VLANコンテキストに対応する802.1Qトラフィックとして扱われます。
53. Router-on-a-Stick全体フロー
タグ付きフレーム
↓
VLAN ID
↓
encapsulation dot1Qが一致するサブインターフェース
↓
レイヤー3ゲートウェイ・ルーティング
↓
送信先VLANに対応するサブインターフェース
↓
トランクへ802.1Qトラフィック54. パケットキャプチャとルータ設定を組み合わせる
キャプチャ: VLAN ID 20
ルータ:
interface GigabitEthernet0/0.20
encapsulation dot1Q 20この2つが一致していれば、キャプチャしたVLAN 20トラフィックとそのサブインターフェースの関連付けを読み取れます。
55. パケットキャプチャでVLAN ID 20を見たシナリオ
トランク上でVLAN ID 20のタグ付きフレームを確認した場合、そのフレームのVLANコンテキストはVLAN 20として読みます。
56. パケットキャプチャでVLAN ID 30を見たシナリオ
同じ物理リンク上でもVLAN ID 30ならVLAN 30コンテキストです。
同じトランクを流れていることだけで同一VLANと判断しません。
57. パケットキャプチャでタグなしを見たシナリオ
トランク上でタグなしフレームを確認した場合、デフォルト動作ではネイティブVLANコンテキストとの関連を考えます。
58. アクセスポートのキャプチャをトランクと同じように読まない
通常のデータアクセスポートでエンドポイント側フレームをキャプチャした場合、802.1Qタグがないことだけで異常とは判断しません。
ポートのアクセスVLAN設定によるVLANコンテキストを考えます。
59. 同じ物理リンクに複数VLANがあるシナリオ
フレームA: VID 10
フレームB: VID 20
フレームC: VID 10同じトランクリンク上でもフレームA/CはVLAN 10、フレームBはVLAN 20コンテキストとして区別できます。
60. なぜ802.1Qが必要かを説明する
1本の物理リンクで複数VLANを運ぶだけでは、受信側がフレームごとの所属VLANを判断できません。
802.1Q VLAN IDを持たせることで、同じリンク上でもVLANコンテキストを区別できます。
61. 「トランクだから全フレームタグ付き」という誤り
デフォルトネイティブVLANのタグなし動作があるため、トランク上の全フレームを例外なくタグ付きと断定しないようにします。
62. 「アクセスポートだからVLAN情報がない」という誤り
アクセス側フレームがタグなしでも、ポートのアクセスVLAN設定からスイッチはVLANコンテキストを判断できます。
63. 「タグはエンドツーエンドで残る」という誤り
アクセス → トランクでタグを付加し、トランク → アクセスでタグを除去する代表的フローがあるため、同じタグがエンドポイント間で常に保持されるわけではありません。
64. 「VLAN IDと許可VLANは同じ」という誤り
VLAN IDはフレームのVLANコンテキスト、許可VLANはトランクで通過対象となるVLANの条件です。
役割を分離して判断します。
65. 「サブインターフェース番号がVLAN IDを決める」という誤り
VLAN関連付けはencapsulation dot1Q <vlan-id>で確認します。
サブインターフェース番号の見た目だけでVLAN IDを確定しません。
66. フレーム解釈の基本フロー
802.1Qタグあり
↓
VLAN IDを見る
↓
対応VLANコンテキスト
タグなし
↓
トランクならネイティブVLANのデフォルト処理を考える67. アクセス受信の最終フロー
タグなしフレーム
↓
アクセスポート
↓
アクセスVLAN設定
↓
VLANコンテキスト68. トランク受信の最終フロー
タグ付きフレーム
↓
VLAN ID
↓
対応VLAN69. Router-on-a-Stickの最終フロー
タグ付きフレーム
↓
VLAN ID
↓
encapsulation dot1Qが一致するサブインターフェース70. アクセス → トランク → アクセスを一続きで判断する
タグなし
アクセスVLANでコンテキスト付与
↓
トランク上でタグ付き
VLAN IDでコンテキスト伝達
↓
アクセス送信
タグなしタグの付加・除去とVLANコンテキストの継続を分けて考えます。
71. Router-on-a-Stickを一続きで判断する
アクセスVLANコンテキスト
↓
トランクでタグ付き
↓
ルータサブインターフェースへVLAN IDで関連付け
↓
レイヤー3処理802.1Qが担当する部分とルーティングが担当する部分を分離して読みます。
72. VLAN IDを読む優先順位
802.1Qタグが見えている場合、VLANコンテキストの判断ではVLAN IDを直接確認します。
IPアドレスやサブインターフェース番号の見た目からVLAN IDを推測するより、明示された802.1Q情報を優先します。
73. タグなしを読む優先順位
タグがない場合は、フレームがどの種類のポート・リンク上にあるかを確認します。
トランクならデフォルトのネイティブVLAN処理、通常のデータアクセスポートならアクセスVLAN設定を判断材料にします。
74. リンク種別を確認してからタグを解釈する
タグ付き/タグなしという表示だけを単独で読むのではなく、アクセス区間なのかトランク区間なのかというコンテキストと組み合わせます。
75. ネイティブVLANの基本動作と詳細設定を分ける
デフォルトでは、ネイティブVLANのトラフィックはタグなしで扱われます。
ネイティブVLANの設定、不一致、高度なタグ付けオプションは、基本的なVLAN識別とは別の要素です。
76. ネイティブVLAN不一致は別の障害要因として切り分ける
ネイティブVLAN不一致はタグなしフレームのVLAN解釈を誤らせる可能性があり、基本的なタグなし処理とは別の障害要因です。
77. 高度なタグ付け例外と混同しない
プラットフォームや設定によってタグ付け動作を変更できる場合がありますが、デフォルト動作を基準に判断します。
78. 通常のデータVLANと音声VLANの例外を分ける
アクセスポートの説明は通常のデータアクセスポートを基準にしています。
音声VLANなど追加のタグ付け動作を、この基本フローへ不用意に混ぜないようにします。
79. ヘッダーのビット配置よりVLAN IDの判断を優先する
重要なのは、802.1Qタグのビット配置を細かく暗記することではありません。
VLAN IDを使ってフレームのVLANコンテキストを判断できることを優先します。
80. VLAN IDを実際の判断に使えることが重要
VLAN IDという用語を覚えるだけでなく、パケットキャプチャやルータサブインターフェース設定から対応VLANを判断できるようにします。
81. アクセスポートフレーム処理を判断できること
通常のデータアクセスポートでは、エンドポイント側タグなしフレームをアクセスVLAN設定へ関連付けるフローを説明できるようにします。
82. トランクフレーム処理を判断できること
トランクでは、タグ付きフレームならVLAN ID、タグなしフレームならデフォルトのネイティブVLAN処理という基本判断ができるようにします。
83. 1本のリンク上の複数VLANを説明できること
802.1Q VLAN IDによってフレームごとのVLANコンテキストを区別するため、複数VLANを同じ物理リンクへ多重化できると説明できるようにします。
84. タグ付き・タグなしを条件付きで説明できること
「トランクだから常にタグ付き」ではなく、非ネイティブVLANは通常タグ付き、ネイティブVLANのトラフィックはデフォルトではタグなしという条件付きで説明します。
85. 許可VLANとの違いを説明できること
VLAN IDはフレームの識別、許可VLANはトランク上の通過対象条件という違いを説明できるようにします。
86. ルータサブインターフェース関連付けを判断できること
encapsulation dot1Q <vlan-id>を読み、どのVLAN IDがそのサブインターフェースへ関連付けられているかを判断できるようにします。
87. サブインターフェース番号に引きずられないこと
サブインターフェース番号とVLAN IDが同じ例を見ても、関連付けの根拠はencapsulation dot1Qであることを維持します。
88. パケットキャプチャで最初に見る場所
トランク上のキャプチャで802.1Q情報が表示されているなら、VLANコンテキストを判断するためVLAN IDを確認します。
89. シナリオ: VLAN IDとIPアドレスが異なる数字
VLAN ID: 20
IPアドレス: 192.0.2.10この2つは役割が違うため、数値を対応させる必要はありません。VLANコンテキストはVLAN ID 20として読みます。
90. シナリオ: VLAN IDとサブインターフェース番号が異なる
interface GigabitEthernet0/0.100
encapsulation dot1Q 20VLAN関連付けはVLAN ID 20です。.100というサブインターフェース番号だけでVLAN 100と判断しません。
91. シナリオ: タグ付きフレームがトランクへ到着する
802.1Q VLAN ID 30
↓
トランク受信
↓
VLAN 30コンテキストこのようにタグのVLAN IDから対応VLANを判断します。
92. シナリオ: タグなしフレームがトランクへ到着する
タグなしフレーム
↓
トランク受信
↓
デフォルトネイティブVLANコンテキストネイティブVLANの設定値や不一致は、タグなしフレームのVLAN解釈に影響する別の確認要素です。
93. シナリオ: タグなしフレームがアクセスポートへ到着する
タグなしフレーム
↓
VLAN 20に割り当てられたアクセスポート
↓
VLAN 20コンテキストアクセスポートではポートのVLAN割り当てを使って判断します。
94. シナリオ: トランクからアクセスへ転送する
タグ付き(VID 20)
↓
スイッチ
↓
VLAN 20用アクセスポート
↓
タグなし802.1Qタグはエンドポイントへ必ずそのまま渡るわけではありません。
95. シナリオ: アクセスからトランクへ転送する
タグなし
↓
アクセスVLAN 20コンテキスト
↓
トランク送信
↓
タグ付き(VID 20)通常の非ネイティブVLANのトラフィックとして考えた例です。
96. シナリオ: Router-on-a-StickでVLAN 20を受信する
タグ付き(VID 20)
↓
interface GigabitEthernet0/0.20
encapsulation dot1Q 20VLAN ID 20とencapsulation dot1Q 20の関連付けを読み取ります。
97. シナリオ: サブインターフェース名だけが一致している
タグ付き(VID 20)
interface GigabitEthernet0/0.20
encapsulation dot1Q 30.20という名前だけではVLAN 20との関連付けの根拠になりません。設定上はVLAN ID 30との関連付けなので、VLAN ID 20との一致を確認できません。
98. シナリオ: 許可VLANとVLAN IDを分離する
フレームにVLAN ID 20が付いているならフレームのVLANコンテキストはVLAN 20です。
そのトランクでVLAN 20が通過対象かどうかは許可VLAN側の別条件です。
99. シナリオ: トランク上にVLAN 10と20が混在する
フレーム1 → VID 10
フレーム2 → VID 20
フレーム3 → VID 10同じ物理リンク上でもVLAN IDを使ってVLANコンテキストを区別できます。
100. シナリオ: エンドポイントがタグを見ていない
エンドポイント側アクセスリンクでタグが見えなくても、トランク区間ではスイッチがVLANコンテキストを802.1Qタグとして表している場合があります。
101. 802.1Qが必要な理由を短く答える
1本のトランクリンクで複数VLANを運ぶとき、
フレームごとのVLANコンテキストをVLAN IDで識別するため。102. VLAN IDを短く答える
802.1QタグでフレームのVLANコンテキストを識別する値。103. タグ付きフレームを短く答える
802.1Q VLAN識別情報を持つフレーム。104. デフォルトのネイティブVLAN動作を短く答える
ネイティブVLANのトラフィックはデフォルトではタグなしで送信され、
トランクで受信したタグなしフレームはデフォルトではネイティブVLANへ関連付ける。105. アクセスポートフレーム処理を短く答える
通常のデータアクセスポートではエンドポイント側タグなしフレームを
ポートのアクセスVLAN設定へ関連付ける。106. トランクフレーム処理を短く答える
タグ付きフレームはVLAN IDでVLANコンテキストを識別する。
タグなしフレームはデフォルトのネイティブVLAN処理を考える。107. ルータサブインターフェース関連付けを短く答える
encapsulation dot1Q <vlan-id>
→ サブインターフェースと802.1Q VLAN IDを関連付ける。108. 最終判断: VLAN IDは何ではないか
IPアドレスではない
MACアドレスではない
TTLではない
許可VLANそのものではない
サブインターフェース番号そのものではない
VLAN IDはフレームのVLANコンテキストを識別するために読みます。
109. 最終判断: タグはどこで変わり得るか
アクセス → トランクで付加、トランク → アクセスで除去される代表的フローがあるため、タグの有無はリンクコンテキストによって変わり得ます。
110. 最終判断: トランクで何を見るか
タグあり → VLAN ID
タグなし → デフォルトのネイティブVLAN処理
通過可否 → 許可VLANなどポート側条件を別に確認
VLAN識別と通過条件を一つに混ぜないことが重要です。
111. 最終判断: アクセスで何を見るか
通常のエンドポイントフレーム → タグなし
受信VLANコンテキスト → アクセスVLAN設定
トランクへ出る非ネイティブVLANのトラフィック → 通常802.1Qタグ付き
アクセスポートとトランクポートでVLANコンテキストの伝え方が異なります。
112. 最終判断: Router-on-a-Stickで何を見るか
フレームのVLAN ID
encapsulation dot1Q <vlan-id>対応サブインターフェース
その後のレイヤー3処理
サブインターフェース番号だけに依存せず関連付けを判断します。
113. 最終まとめフロー
フレームを見る
|
├─ 802.1Qタグあり
| ↓
| VLAN IDを確認
| ↓
| 対応VLANコンテキスト
|
└─ タグなし
↓
リンク・ポート 役割を確認
├─ アクセス → アクセスVLAN設定
└─ トランク → デフォルトのネイティブVLAN処理
Router-on-a-Stickなら
VLAN ID → encapsulation dot1Qが一致するサブインターフェースこのフローで、802.1Qタグ付け、アクセス・トランクフレーム処理、パケットキャプチャ、ルータサブインターフェース関連付けを一貫して判断します。
114. 判断できること
802.1Qが複数VLANを1本の物理リンクで区別して運ぶ理由を説明できる
VLAN IDからフレームのVLANコンテキストを判断できる
アクセス → トランク → アクセスでタグが付加・除去される代表的フローを説明できる
デフォルトネイティブVLANのタグなし動作を条件付きで説明できる
パケットキャプチャのVLAN IDを読み取れる
encapsulation dot1Q <vlan-id>からルータサブインターフェース関連付けを判断できるVLAN IDと許可VLAN、IPアドレス、サブインターフェース番号を区別できる
まとめ
802.1Qでは、トランク上のタグ付きフレームに含まれるVLAN IDによってフレームのVLANコンテキストを識別します。通常のデータアクセスポートではエンドポイント側フレームをタグなしで扱い、ポートのアクセスVLAN設定からVLANコンテキストを付与します。アクセスからトランクへ出る通常の非ネイティブVLANのトラフィックではタグを付加し、トランクからアクセスへ出るときはタグを除去するため、同じタグがエンドツーエンドで常に保持されるわけではありません。デフォルトネイティブVLANのトラフィックはタグなしとして扱われるため、トランク上の全フレームが必ずタグ付きとは限りません。Router-on-a-Stickではencapsulation dot1Q <vlan-id>を確認し、VLAN IDとサブインターフェースの関連付けを判断します。
理解確認
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